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気付いてくれないと、拗ねるからね。

★手前には素直に答えてやるから、拗ねるなよ。続き。




「ねえ、」
「また髪の話か?」
「うん」

コイツも飽きねえな…いやまあ嫉妬だろうから可愛いんだが。

「で?次は何だよ」
「自分なりに調べたんだけど、ソレ中学のときに言われてるんだね」

中学。
嗚呼、そうか。

「そうだよ、トムさんは先輩だからな」
「もう少し上だと思ってた」
「そう離れてねえよ」
「シズちゃん、中学って義務教育だから行かなくていいけど、高校よく卒業できたよね」
「今更だな」

高校でコイツに出会った。
唯一、俺の力を褒めた、変わった奴。
人の名前と顔覚えるの苦手なんだよな。
最初は知らなかったし。
知ったのは、多分殺し合いを始めたときだ。
いつも現れて、何かしらの非日常を置いていく。
流石に警察が出てきた時には焦ったが、俺は悪くなかったし抵抗もしてない。
でも切れてビビられたのは覚えてる。
自販機、だっけか、持ち上げたもんな、確か。
アレはコイツが悪い。お陰で警察には何も言われなくなったしいいが。

「臨也」
「俺の知らないことが誰かに知られてるって気分悪いよね」
「そうだな」

でも、手前はもう知ったからいいだろ。
いつもの喰えない笑顔で喋る臨也を見ていた。

「ねえ、俺は貪欲だ、知らないことがあるのは許せない。それがシズちゃんに関係するのなら、尚更。」

支配欲と独占欲が交差する。

「これから、知っていくことは他の誰も知らないことだよね?」
「そうだ」
「ふふ、」

綻ぶように笑う臨也は綺麗だと思う。
まあ、顔はいいんだ。喋ると駄目なんだが。

「お腹減った、シズちゃん何か作ってー」
「手前好き嫌い多い」
「えー、じゃあ俺が作る」
「なんだよ、それ」
「じゃあ一緒に作る?」
「どっちでも」
「シズちゃん照れてるー」

この笑顔が続くのなら、うん。
まあ、ずっと一緒に居てやってもいい、か。





おまけ(会話文)

「あ、ピーマンいやー」
「何でいれたんだよ」
「彩りだよね、やっぱ」
「腹に入れば同じだろ」
「だってー」
「まあ手前が作るのはうまいけど」
「…………シズちゃん顔赤いよ」
「……うっせ、手前もだよ」
「……」
「……」
「臨也」
「何?」
「醤油とって」
「はい」
「ん」
「ねえ、明日は何をする?」
「何でも」
「出掛けるのは天気次第ね、あとはゴロゴロしたいなー」
「手前はいつもだろ」
「ふふ、だって気持ちいいじゃない」
「んー」
「じゃあ、明日はシズちゃんにもこの気持ち分かって欲しいから一日ベッドに居よう」
「……」
(こいつ素でこういうこと言うよなあ…)



100416
ちょっと照れたシズちゃん。
法螺ではなかったので訂正版として書きました。
でも中学ってw




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