甘い君も大好きなんです、ごめんね。
お題◆大好きな大好きなアナタへ!
★バカップル。砂吐く甘さ。
「臨也」
「ん」
心地好いバスの低い声。
毒されてる、なんて苦笑してしまう。
「それ、俺の」
「え、そうなの?ごめんね、食べちゃった」
それ、とは俺が食べているプリンの事だった。
冷蔵庫にあったから勝手に食べたんだけど、ここはシズちゃん家だから、家主である彼の物だとは気付いて居たけれど。
でも、手を出したくなった次第でして。
「………」
「…今から買ってくるよ、何がいい?」
案の定、無言になったシズちゃんに焦る。
これは怒ってるよ、ね。
「………」
「怒らない、で?」
「……怒ってねえよ」
「……無言、やだ」
本当に、前みたいな殺伐とした雰囲気は好きだけど、こんなギスギスした空気は嫌だ。
「……ん、こっち来い」
「ん」
「手前から、キスしろ」
「………」
引き寄せられた身体はシズちゃんの腕の中に収まる。
この温もりは、もう手放せないから。
「したら、怒んない?」
「怒ってない」
なんて、シズちゃんが乱暴に俺の頭を撫で回した。
ちょっと、手加減してよね。
でも言わない。
「早く」
なんて、急かされた。
俺からとか、かなり緊張するんだけど。
どうしたらいいかな。
(恥ずかしいけど、愛してる!)
100310
書いてる本人が恥ずかしい。
公衆の面前だって平気でいちゃつくんだろうなあ。
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