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それはいつだって突然やってくるからタチが悪い。1(静臨)

★有りがちネタ。





これ、は。
寝ぼけながら温かな体温を腕の中へと抱き込んでから気付いた違和感。
眠いながらに開いた視界の先にある、黒髪。
一瞬にして目が覚めるのは当たり前だと思う。
というか。
何故居る。
見えた先には、俺より一回りも小さな身体。
シーツに包まって、抱き締めたまま寝ている天敵、折原臨也。
一番気になるのは、何故服を着ていないのかと言うこと。

「………」

やばい。
何もしていないが罪悪感で一杯になりながら、手で顔を覆う。
何も覚えてないし、記憶がない。
何故俺も臨也も服を着ていないのか気になるんだが、聞きたくない。
多分予想ではない、かもしれないから。
取り敢えず、真相を確かめる為に起こしてやるか。

「臨也」

剥き出しになっている細い肩を触る。
しっとりとした肌触りに、ドクンと心臓が脈打った。
ああ、何かしたような記憶がある。
夢うつつの感覚を思い出すように目を閉じた。

触った。跡を付けた。
……キスを、した。

思い出してきた。
そうだ、奴が酒を持ってきたんだ。
珍しい酒で臨也も呑むだけのつもりだったらしく、いつもの皮肉すら言わなかったから、一時休戦にしたんだっけか。

考え始めた俺は、無意識に臨也の頭を撫でていたらしい。
サラサラとした手触りに撫で回していると、唸るような声を出してもぞもぞと動く。
ああ、もう起きる。

「んー、」
「臨也」

しょうがないから、覚えていないが甘い声音で囁いてやろう。
ぼんやりと視界が開いた臨也の額にキスをしながら笑う。







100218加筆100419
おはよう、なんて言われたら朝からむせますな。



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