ど ら ご ん
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どうやら、やつ…いやドラゴンにとって嫌なことをしてしまったらしい
「ご、めんなさい」
耳がどこにあるかわからないが鹿のような角のそばで、蚊の鳴くような声でそう言えば
さっきまで、不機嫌そうな雰囲気だったドラゴンは
どこか満足げな荒い鼻息を吐いた
手が回らない、太い首筋に抱き着きながら
一瞬、
指先をかすめた羽の感覚を思い出した。
温かく滑らかで絹のような水のような
なんとも言えない手触りが頭から離れなかった。
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