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アクマ
ある看守の
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***


生臭い、生ゴミと下水の臭いがする灰色の下町で
ぬかるむ裏道をぱしゃぱしゃと足音を立てまだ年若い看守は家路を急いでいた。


2週間ぶりに帰る家は、きっと可愛い妹やわらわらいる弟たちがお腹を空かせて待っているにちがいない


土産話もあるし、何より上司に悪魔と対面した際に貸してもらった護りのペンダントを貰えることになったから

売っ払ったらきっと、しばらくは安泰のはずだ。


家まで200m、あとひとつ角を曲がって曲がりくねった道を少しいけば



家だった、


背後から口と首を押さえられ、後ろ向きに引きずられ引き倒される。
ひとひとりやっと通れる狭い通路、抗った手や肩、膝が擦れて




最後に、覚えているのは

日の光を鈍らせる青銅のナイフと狭い、リボンのような空


首飾りが、引きちぎられる感触だけだった


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あきゅろす。
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