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アクマ
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生臭い生ゴミと下水の臭いがする、灰色の下町のぬかるむ裏道。L字になったこの袋小路の狭いリボンのような夜空




アクマが、立ち去ったその場所の地下。行き止まりのマンホールがゴトリと音を立てた。


重たいそれを押し上げて、薄汚れてはいたが白い雪のような髪とよく見れば深い濃紺の瞳を持った少女が息を殺して、そっと出てきた。


痛いほど張り詰めた空気、それは、サバンナのジャッカルのように目は爛々と輝き辺りを警戒していた。



一瞬の油断が命を左右する、さっきまでここにアクマが居たのだから



音を立てぬように、そっと、そっと地べたに手をついて気配を消し、転がる男等に這いながらにじり寄る



そして、驚いた

殺された、と思っていたそれらは 生きていたからだ。慌てて、そいつらが気づく前に穴蔵のような下水道に引き上げる。

起こしでもしたら、いらぬ火の粉がこちらに飛び火するかも知れないからだ。


悪臭漂う地下の穴蔵に元通り蓋をして、口許に手を当て考える


心臓が耳元でバクバクと耳障りに音をたてていた





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