アクマ @ @@@ 屋敷じゅうの、ボロキレのが小マシなカーテンを洗うと干すのにも一苦労であった。 まあ、ただ生乾きのカーテンをカーテンレールに吊るすだけなのだが、重い重い。 後は窓から射し込む日の光と風が乾かしてくれるハズだが 吊るす前の脱水が、手作業なのだ。 「…なんでッこんの、家は、こんなに…汚ないンだらァ、っ」 人間よりも怪力で体が頑丈な悪魔でも、きっついもんはキツイのである。 えびぞりになりながら、ようやく最後の一枚のカーテンを絞りきると 背後には、屋敷内で使われるシーツと掛け布団のキルティングに枕カバー諸々が 控えているのであった。 嫌がらせか、ッ と内心つぶやきながらも、手を動かす。 かれこれ屋敷に来て一週間。ヨリは洗濯物と格闘していたのであった。 お陰でいまや、室内はホコリは目立たず、カーテンだけは7割キレイという戦果で フル稼働で、働いているヨリは気だるい空腹を堪えていたのであった。 [次#] [戻る] |