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アクマ
オバケヤシキ
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手をひかれ、主の向こう側の屋敷が 嫌でも目につく

ぼろい

白とミントグリーンの三階建てくらいの高さの壁はところどころ蔦におおわれ、屋根は、ここからだと見えないがおそらくぼろそうだ。


そうして両開きの屋敷の戸を、彼は自分で押し開き また手を引いて中に入れてくれた


内装は、薄暗く 窓から差し込む日の光だけか唯一の光源だ

やはり、壁紙は湿気のせいか下の方が浮いて、カビているし

よくよくみれば家具の上や窓枠が ホコリっぽい


あるくたびキイキイなる床はお化け屋敷のようだ







そしてかつては、きらびやかであったであろう吹き抜けの玄関ホールと飾りのような階段の裏にまわり、

使用人が使うような、目立たない木の引き戸を開くと、一気に日の光が差し込み、鼻に石鹸の臭いとむわっと湯気か肌にふれた

室内は天井まで空色のタイル張りで、小さめのねこあしのバスタブとかまど、井戸まであった。


きょろきょろと中を見渡し、背後をふりかえって

お化け屋敷屋敷が、先ほどより、くっきり見えてなんとも言えなくなった


手が回らないので、あろう

使用人と言えるモノが見当たらない屋敷は、恐らく彼と妹さんしか 居ないようだった。

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