アクマ
ア ク マ
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七つ、か
目の前で黙りこくった青年をまじまじと(腹のそこを探るように)観察しながら、嘘はついていなかなと考えていた。
それだけに後味と言うか、今現在すんごい胸の内はもやもやと渦巻いて、息が詰まりそうだ。
綺麗な服も、同じ空間にいるだけで香るいい匂いも、場違いで、服が汚れるだろうに這いつくばって、土下座までして、前の、主人とはエライ違いだった。
いや、あいつも良いとこはあった。
もう二度と、主人と呼べるものは欲しくはないけれど、かつて人間として扱われた世界でのちんけな良心が金切り声を上げて、ぐずぐす言い出して
そしてそれを、この世界での悪魔としての自分が、冷ややかに冷ややかに…目を細めて見ている。
もちろん それを、するつもりは無いだろう?とでも言うかのように
内心うんざりしながら身をよじれば、ジャラジャラ ジャリジャリ首飾りや指輪に腕輪が耳障りな音をたてて眉間にシワが寄る。
これらが食い込むせいで横になることすらできないのだ。
そうして今現在、のこのこ牢屋にまで入ってきた人間の相手をしなければならない上に、また良いように使われようとしているのだ、
物として。
うんざりにうんざりを重ねながら、はっきりと言えばめんどくさくなっていたし、
八つ当たりでこの青年をメチャクチャにしても、サーカスの虎みたく殺処分されそうで、アクマに拒否権は無いんだろーなァと、ひどくうんざりとした気分になった。
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