「ここまで来れば大丈夫……かな?」

ダッシュであの三人の部屋から逃げてきた。
キョロキョロと周りを見渡し、誰もいないと確認して、溜め息をつく。

「にゃ〜…、まさか覗き見してるのがバレるなんて……もしかしてあのハクアちゃんって呼ばれてた人、エスパー?」

うん、きっとそうだ、そうに違いない。
じゃなかったらエルゼのドアから隠れて覗き見するとゆう完璧な作戦がバレるはずはないもんね!
一瞬目が合ったなんて気のせいだ!

しかしなぜこんなことをしてるのかとゆうと……最初の宿屋で会った時、コーヒーの代金を払わず逃げられてそれを宿屋の亭主に怒られてお手伝いを辞めさせるられたせいだ。
その後この宿屋にお手伝いさせてもらうことができたのでここでお手伝いしていたのだがまたあの三人組に会ったので気になって覗き見をしていた…とゆう所だ。
それにしても……

「お金を稼いでるのかぁ……」

なんかよくわかんないけど面白い話してたなぁ。億万長者とか両目に……なんだっけ?忘れちゃったや。
エルゼもお金なくてビンボーだしあの人達と一緒にお金稼いでみたいなぁ。

「よしっ!あの人達にエルゼを仲間にしてくださいって聞いてみよう!」

思い立ったらすぐ実行とばかりにエルゼはあの三人の部屋に走った。
もちろんその前に宿屋のお手伝いはやめるね、と亭主に言って。




バァン!

ノックもしないでドアを勢いよく開けて中に入る。

なにやら話をしていた三人は驚いてエルゼの方を見た。

「お邪魔しま〜す!」
「おまえ…さっきの!……なんか用か?」
「さっきのって…何かあったのか?」
「いや、なんも」
「で、なにか用かなぁ?」
「えっとねー。仲間にしてください!」

三人はわけがわからないとゆう顔で目を丸くした。
しまった、ちゃんと説明入れてなかった!

「実は――――」






「とゆーことだよ〜」

一通り説明すると三人は悩んだ顔になった。

「ソア、ハクア、どうする?」
「どーするもこーするも無理だろ、いくらなんでも子供だぞ?」
「でもおいら達のせいでお手伝いを辞めさせられたんだから仲間にしてもいいと思うなぁ、それにその為にこの宿屋のお手伝いやめた程だし」
「……それもそうだな。でも金稼ぎできんのか?」
「エルゼ一応戦ったりできるよー?」
「………だってさ、魔物討伐とかで金稼ぎできるんじゃねえか?」
「…そうだな。仕方ない、仲間にするか」


その話を聞いてエルゼは尻尾をパタパタ振って喜んだ。

「わーい!ありがとう!エルゼはエルゼだよー♪よろしくぅ〜。確か碧ちゃんとソアちゃんとエスパーのハクアちゃんだよね?」

それを聞いて碧とソアは笑った。

「ちょっと待て。名前知ってんのは盗み聞きしたからわかるが……なんで俺エスパーなわけ?俺意味分かんない。あと碧とソア笑ってんな!」
「アハハ……!だっ、だって…!」
「ハクアがエスパーとか、アハハ、似合わな……!アハハハハ」
「うるさいっ、つーか笑い過ぎだろ!!」

そうハクアは二人を叱るとゴホンと咳をしてからエルゼに向き直った。

「……で、エルゼだったか?なんで俺がエスパーなんて…」
「だってエルゼの完璧な作戦を見破っちゃったでしょ?」
「あれ作戦だったのか?ってかフツーにバレてたぞ。もろ目も合ったし」
「にゅっ!?目が合ったのって気のせいじゃなかったんだ!ほえ〜…」
「まったく…。ちなみに俺はエスパーなんかじゃないからな」
「うん、わかった〜」

でもエスパーだったらおもしろかったのになぁ……なんとなく。ちょっと残念。

あ、碧ちゃんとソアちゃんはやっと笑いが収まったみたい。
でもなんで笑ってたのかな?

とりあえず仲間になったわけだし満面の笑みで三人に改めてよろしくね〜、とお辞儀して三人の仲間となった。





(茨音のの様)


あきゅろす。
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