死神姫君と不実悪魔(女主) 4 見られたくも触られたくもないというのに愛液に濡れそぼった蕾は簡単に男の侵入を許してしまう。 それは快とも不快ともつかない異物感でしかなく、ゆるゆると動かされるとなんとも奇妙な刺激がはしった。 「うぅ……あ、ッ」 「もうそろそろこちらも開発してあげましょうか。淫乱な貴女のことですから、きっとすぐに悦くなってきますよ」 「やめ、ろッ変態ぃっ!」 腸壁に指を押し当てたままセバスチャンは出し入れを何度か繰り返す。 今にも泣き出しそうなシェラの声に悪魔は愉しげな笑みを浮かべていた。 「慣らすのには時間がかかりますからゆっくり楽しんでいいですよ、シェラ」 くぷっと音を立てて引き抜いた指で彼は蕾を割り開く。 濡れた肉色の腸壁がぬらぬらと蠢いているのが見てとれて、それに誘われるように触手が太ももを這い上がってきた。 「やだ! いや、ぁああッ!?」 ぬるぬるとした粘液を擦りつけてくるそれはぬめりに任せて入ってくる。 ぐぷんと音をたてて入り込むと、触手はシェラの無垢な蕾を横暴に広げていった。 「あ、ぅあッ! 気持ち、悪い……やだ、苦しッ」 その耐え難い異物感に怯える暇もなく秘部を貫いていた触手が与える快楽がシェラを駆け巡る。 じんじんとした熱が下腹に渦巻いて止まらないのだ。 陰核に触手が吸いつくとそれはさらに酷くなった。 「ひぁッ、あ、あ! やっ、吸うなッやめて……やめてよッ」 身体中のどこもかしこも一度に犯される恐怖は強烈な快楽と紙一重だ。 屈辱でしかないはずなのにそれに浸って悦びを感じるのはおぞましいと散々思っても、快楽を刻まれた身体は素直に応えてしまう。 紅の瞳に映る死神の姿はもはやその威厳も尊厳もない可愛らしい愛玩動物そのもの。 淫らに泣き喚き許しを請うように躾るのは単純に“愉しい“のだ。 「貴女の身体がもっと従順になったなら、どんなに素敵でしょうね」 「ふぁっ、うぅ……」 シェラの愛液に濡れた指を口腔に突っ込んで悪魔は嗤う。 舌を指で挟み込んでなぶると彼女の淫らな肢体がびくりとこわばった。 「……まだ無理ですか」 セバスチャンの整った眉が顰められたのはその時だ。 唾液に濡れた指を抜き出すとじんわりと血が滲んでいるようだった。 学習能力がないのかと思うシェラの行動に苦笑するしかないが、それはそれで構わない。 簡単に壊れてしまってはつまらないのだ。 意志の強い漆黒の瞳に彼は笑いかける。 「では、また後ほど」 悪魔の囁きそのものを投げかけて、セバスチャンはシェラに背を向けた。 [*前へ][次へ#] [戻る] |