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弟くんかくんか


「姉ちゃん…なにしてんだ?」

「えっ…あ、あの…その…」



どうしてこんなことになってしまったんだろう。



話は一時間前に遡る。
私は今日、委員会が休みなのでハチよりも帰りが早かった。ハチにおかえりと言う幸せを噛み締めながらハチに洗濯するものない?と聞くと体操着を渡された。今日バスケしてよ〜汗かきまくったからさすがに置いて帰るのはマズいと思って持って帰って来た、と笑いながら話された。おいおいハチ、体操着は使ったら普通毎回持って帰って洗濯するものですよ!じゃあ洗濯してくるね、と言って脱衣所に向かう。そこでハッとした。…今日はすごく暑かった。体育館でバスケして、汗をたくさんかいた…体操着の左胸に書かれた竹谷八左ヱ門と言う名前を見て生唾を飲み込んだ。

私は体操着を洗濯機に入れなかった。ガタガタと振動する洗濯機を見る。洗濯が終わるまでは一時間近くある。私は自室に入り体操着に鼻をあて思いっきり匂いを吸い込んだ。当然だけど汗臭かった。でもそれでよかった。むしろそれがよかった。こ、興奮するぜ…はぁ…なんか変な気分になってきた…

ハチはリビングでテレビを見ている。洗濯はまだ終わらない。私が部屋にいても不自然では、ない!いや一応、念には念をってことで…



「ハチ〜姉ちゃんちょっと部屋で勉強してるね〜」

「おー、わかった」

「なんかあったらノックしてね!」

「はいよ」



うん!これで不自然だなんて全く感じられない!

部屋に戻り私はまず服を脱いだ。そしてハチの体操着を着た。へへ、ブカブカ…胸と背中がちょっと湿ってる…相当汗をかいたんだろうな…そこへ立ちあいたかった。汗水たらしてバスケしてるハチをみたかった。玉遊び、じゃねーや球遊びしてるハチを網膜に焼き付けて…写真も撮って…

…どうせ洗濯するならちょっと汚してもいいですよね…

私はハチの汗の匂いにスッカリ惑わされていて、一度体操服を脱いで、ブラジャーもパンツも脱いでから体操服を着た。今、私はハチの体操着しか身に付けていないんだ…ハチの濃い匂いのするこの体操服と長ジャージしか…ハーーーッ、なんかゾクゾクしてきた!たまんねーな!!この体操服食べちゃいたいよ〜…いや食べるといかなくても舐めるくらいはいいんじゃないだろうか…湿ってるところ舐めればハチの汗の味が…



「姉ちゃん…?」



振り向くとそこには愛しの弟。あれ?ノックしてって言ったじゃないか!と言うとノックしたけど返事聞こえないから勝手に開けたとのことだ。そうか…わたし夢中になりすぎて…音に気付かなかったのか…なんて馬鹿なんだろう、いや私は悪くない。悪いのはハチの体操着だ。悪魔のアイテムだよこれはァ!



「それ…俺の体操着…」

「違います私の体操着です」

「嘘つくなよ、俺の名前書いてあんじゃんよ」

「ちょっと着てみたくなって…」

「俺、バスケで汗かいたって言ったろ!?」

「……は、はぃ…」

「姉ちゃん…なにしてんだ…?」



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「えっ…あ…あの…」

「脱げよ…頼むから…」

「む、無理!!」



いま脱ぐの無理だよ!だって私いまパンツ穿いてないし!ブラしてないし!あ…体操着白いから私の乳首とか透けてたかも…今更私は胸で腕を交差させそれを防いだ。



「無理ってどういうことだよ…?」

「え〜っと…その〜…」



ど、どうしよう…言い訳できない…どうしよう…ハチに言っちゃうか?「お前が好きでお前の匂いに興奮するから思わず全裸で着ちゃった!」…い、言えるかァーッ!馬鹿かァーッ!カァアアーーッ!
上手い言い訳、嘘、う、うううう…



「聞け八左ヱ門!」

「なんだよ」

「お姉ちゃんは…お姉ちゃんはな!」

「…っ」

「俗にいう、変態なんだ!」

「…は?」

「いいか!臭いフェチって言葉がある!私はそれなんだ!」

「臭い…フェチ…?」

「そう!だからこうやって汗が染み込んだこの体操服の臭いを、嗅いで、性的興奮を得ているのさ…」

「…」

「どうだい、変態だろう…?」



ポカンとしたハチのお顔かわいいね〜じゃ、ねーや…
私は慌てすぎて大変なことを言ってしまった。違うのよ本当は!臭いフェチとかじゃなくてね?ハチの全てに興奮するんだよ、それはハチだからなんだよ!もう言ってしまいたい、でも言えない。なんて苦しいんだ!もう苦しくて泣きたい、色んな意味で!



「そ、れは…他のやつにもそうしてんの?」

「し…してないよ…こうやって人のものに手を出したのはハチが初めてだよ…」

「…へ、変態の姉ちゃんなんて人に知られたら恥ずかしくて俺生きていけない」

「!!」

「俺のものならいくらでも好きにしていいけど人様のモンに手は出すなよ!いいな!?」

「は…はい…」

「身内の俺ならともかく、ひ、人様に迷惑かけるなよ!?」

「はい!」



本人から存分にくんかくんかしていいぞと許可されたわけだけど、なんだろう、なんかちょっと悲しいね!




あきゅろす。
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