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第十七話
君を守る!敵か?味方か?千道蓮司!!




観覧車から二人が降りてくるのを5人はじっと見つめていた。

名前は千道と手を繋いだまま、5人のもとへ近寄った。
そのために5人も迂闊に千道に近寄れず、ただ二人が近寄ってくるのを待った。



「名前を離せ、千道!」



開口一番にユウがそう言い放つのを、千道は予想していた様子で


「…何故ですか?僕らはデートを楽しんでいるだけですよ?」

「…お前の企みはわかってるんだ…。何故名前を狙う?!」




ケイイチロウの問いにさえ、千道は動揺する事なく笑顔で



「…好きだから、としか言いようがありませんけどね。」



あくまでしらを切る千道。
唇を噛み締める一同の前に



「間違いない!そいつはブレーザー四天王の1人だ!」



神崎が現れた!



「雅!!!」

「大丈夫なのかよ?!」

「ああ、大丈夫だ。」

「せ、千道ちゃんが、ブレーザーの四天王ってマジ?!」

「ああ、あいつの狙いは名字の血液だ!」



神崎が現れた事は予想外だった千道。
しかし学ランレンジャーの仲間になる事は安易に予想出来た。
すべてを知った一同は再度千道を見つめた。
視線の主はただ、微笑みを浮かべているだけ。



「その通りです。僕はブレーザー四天王の1人です。」

「だったらなおさら、名前から離れやがれ!」

「ですが、今の僕は千道蓮司です。ブレーザーは関係ありません。愛しい彼女と健全なデートをしているだけです。」



千道は名前の手を握りなおして、名前を見つめた。



「今日の所は、さすがに引き上げます。名字さん。」

「なぁに?」



千道は名前の耳に唇を寄せて



「あなたを守ります。ですが、彼らの仲間になるのは御免です。だから」

「?」

「…早く、僕の恋人に、なって下さいね…。」

「…っ」

「それでは失礼します。また明日、学校で。」

「蓮司っ、逃げんのかよっ!」

「人聞きの悪い事を言わないで下さい。こんな公衆の面前で戦うなんて正気ですか?」

「…確かにな…」

「僕は逃げも隠れもしませんので。では。」



そう言い残し、千道は去って行った…。



「名前、大丈夫だったか?!」

「な、なにもされなかったか?!」

「…うん。みんな、あのね?」

「どうした?」

「千道くんは、私を殺せないって。守ってくれるって言ったの。」

「ハァ?!」

「そんなまさか…、あいつは異常なまでに名字に執着していたのに…」

「…だから、戦っちゃダメ!」

「えー?!マジかよ名前!」

「…あいつが名前に何の危害も与えないなら、な。」

「レイちゃんの言うとおり、だね。何かされたら、とっちめてあげるからね!」

「大丈夫だよ!なにも…」

「しないとは言い切れないだろう。あいつは…」

「ブレーザー四天王の1人だからな…」

「……」

「ともかく帰って梅に報告しよーぜっ」






こうして波乱のデートは幕を閉じた。

名前は千道と寮生達の間の埋まらない溝に悩むばかりだった。




次回に続け!!







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あきゅろす。
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