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小説
解らない(見えない雨:柳井)

あれから、9年。
僕はいまだに、あの雨の中に居る
どうしたらいいか、わからなかった、警察になんていったらいいのかも、わからなかった、あの夜のままなんだ。
だから、雨が降ると、なんだかほっとする。
あの夜からやり直しができるような、別の人生が作れるような.....
いや、でも、違う。
僕も、父さんと姉さんと、一緒に終わっていたら
こんなことにはならなかったとおもう
でも、
どうしたらいいかわからなかったからずるずるずるずるここまで来た。
そして僕の目的は果たされて、
今まで以上にどうしたらいいかわからなくなってしまった


僕は解らない いつも解らない
実際には"解らないことにしている"だけかもしれない
でも、言えないことは誰にだってあると思うし、知りたくなかったこともあると思う、
ただ僕は、そういう事を"解らない"と形容してるだけで、
解らないことにしてしまえば
無かったことと同じになれるんじゃないかって、思うんだ。



こんな考え方って、
どうなんだろう...
やっぱり僕は、小林の言う様に
「ヘタレ」ってやつなのかな
かっこいいドラマや映画の主人公みたいに
ちゃんと物事に立ち向かわないと
いけないのかな、人間って。
どうなんだろう、姉さん



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あきゅろす。
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