小説
無題(見えない雨:柳井)
どんより曇る空
平行に広がっていく真っ黒な雲
湿る空気
辺りは暗くなる
そんな日は
きっと雨が降る
姉さんと同じ鮮やかな緑の傘をさした内田さんが職場に来る
緑の傘は目立つ
あまりさしてる人が居ないから。
たくさんの人に混じっても
綺麗に、はっきり見える
以前より緑が好きになってきた
そうだ
子供のこと、
考えて
今よりもうちょっと広い家
探しといたんだよ
今度一緒に 見に行こうね
僕の貯金も
いっぱいあるから
子育ては不安じゃない
でもまずは
仕事、探さないとかな
マンガ喫茶の店員、
ってのはちょっと
かっこわるいから、
.
[*前へ][次へ#]
[戻る]
無料HPエムペ!