横断歩道

「あっ横断歩道」

『おーだんほどー?』



横断歩道

まだ少し寒い朝、たまたま道で会った同じクラスのカノンと学校に行く途中に見つけた横断歩道。

白い所がほとんど見えない(結構古そうだなー)


『それがどーしたのカノン、横断歩道なんて今時珍しくも何ともないじゃん』

どこにでもあるし、むしろ無い所のが珍しいんじゃないか。

「んーわかんないかなぁ…まぁわかんないか佐奈だし」

『お前一回車に轢かれろ』

「ふっ!そんな佐奈に見せてやろう!」

『どーでもいいけど遅刻したらカノンのせいだかんな』

と言うあたしの言葉は聞こえてるのか否か、カノンはそのまま足を走らせた。

「けーんけんぱっ」

白と黒を間違えないように交互に進む。

わぁ…超楽しそう(一応高校生なんだけどな)

つまりカノンの伝えたいことは"横断歩道を見ると白と黒交互に歩きたくなる"ことなのか。

そうして同じことを何度か繰り返して、ようやく向こう側に着いたカノンは笑顔でこちらを振り向く。

「ということで俺を見習いこっちに来いよ佐奈二等兵!」

『了解ですカノン軍曹!なんて言うか!あたしは普通に歩く!』

「えー!」

向こう側から無駄に大きな声で佐奈の馬鹿!と騒いでるカノンはほっといて、確かに横断歩道を見るとやりたくなるのはわかるかも。

…というか小さい頃はやってたし。

しばらく葛藤しているとカノンの声が聞こえてきた。

「二等兵早く来てー!今気づいたけど後2分で遅刻なるー!」

『ねぇ頼むからそのまま遅刻になってくんないかなマジで』

だからあたしは二等兵じゃないっての!あいつケ●ロ軍曹見すぎだから!

そんなわけで白と黒、それを気にせず渡った(ちょ、カノン超つまらなそう)


「佐奈ノリ悪い!」

『ああそう。さぁ学校へ行こうか』

「冷たっ!」


ちなみに学校に着いたら遅刻でした。なんかイラついたのでカノンに当たってみたら教室の端で一人泣いてました。

――――――
アンケートを参考にさせて頂きました!カノンギャグ夢です^^

しかしさほどギャグじゃない‥
なんか本当ごめんなさい。
もっと精進せねば!

09.01.06.芽衣

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