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伏犠×孫策@無双

「今日も良い昼寝日和じゃ」


 古の仙人である伏犠は今日も人間界へと降りてきていた。
 快晴の空を見上げては満足げに頷く。なんせ仙界には空がない。空が無いと言うことは、こんなに気持ちのいい日も無いのだ。
 そんな空を見上げ、人間界の清々しい空気を感じつつ、伏犠ばいつもの場所゙へと歩いていった。


「……お?」


 ゙いつもの場所゙の手前で伏犠は足を止めた。今日は珍しく先客が居たようで。視線の先に居る人物は、伏犠の特等席に胡座をかき寝ている。見覚えのあるような、ないようなそんな顔に伏犠は首を傾げた。


「…あぁ、もしや」


 伏犠は起こさないようゆっくり歩み寄り隣へ腰を下ろし、じっくりと顔を見つめてはやっぱりそうじゃと一人頷いた。


「孫、策…か」


 遠呂智討伐の際、仙界で人を選ぶ時に一度見掛けたことのある人物であった。結局は左近を選んだが腕っ節のみなら、孫策も劣りはしない。少し興味があったのを伏犠も鮮明に覚えている。


「にしても、この場所を知っておるとはのう…」


 こんな山奥、わしくらいしか来んと思っておったが。
 伏犠はどこか満足げに笑みを浮かべ、一方熟睡中の孫策はゆっくりと伏犠の方へ倒れ肩に頭を凭れてきた。伏犠は驚きもせず、むしろ嬉しさを感じながら、まだ起きるな…まだ起きるなとこの時間がいつまでも続けばいいなんて思いながら己も寝につくことにした。



END.
(2010.12.19)

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あきゅろす。
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