[携帯モード] [URL送信]
3





「ふぅ・・・んっ」

軽く舌を吸われ離れる唇

「んな顔してると襲われるぞ」

誰のせいだ誰の

春は扉を開けそのまま廊下に出る
こんな様子じゃ隠すなんてしないだろうし
むしろ見せつけそうだ
もういい、どうにでもなれ
そして指を絡めるようにして手を握り返した

案の定すれ違う生徒達は俺達を見て驚き固まっている
普段の悲鳴に近いような声も今日は上がらない
静かすぎて逆に怖いくらいだ

まあ、無理もねえな
犬猿の仲とか言われてた俺達が一緒に登校している
まして手まで繋いでるんだからな

そんな光景が面白くて自然と口角が上がった
あ、やべ
そう思い元に戻したが
先程の俺の顔を見た数人の生徒がどこかへ走っていった

隣から春の視線が突き刺さる
こんくらいで怒ってんじゃねえよ

悪い気はしねえけどな


俺達は喋る事もなく
けれどなんとも言えない甘い雰囲気を醸し
大量の視線の中手を繋いだまま教室へ向かった






[*←][→#]
[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!