朝食は揃って
側にあった温もりが離れていく感覚に意識が戻ってくる
暫くしてからすっかり目は覚めた
案の定腰が痛い
3日連続ってなんだ
いくら何でもヤリすぎだろ
然し痛みの元凶である目の前の人物に文句を言ったとしても無駄だろう
この欲望の塊みたいなやつに俺の話が通じる訳ない
それはここ数日の間に理解した
むくりとベットから起き上がり部屋を出る
そこには既に起きていた春がキッチンの前に立っていた
「起きたか。もう出来るから座って待ってろ」
「・・・ああ」
それが意外すぎた
なにしてんだ、と聞きたいが見れば分かる
朝食を作ってるんだろう
何か言おうにも言葉が出てこない
困惑したまま椅子に座りその姿をじっと眺めてみる
黒いエプロンが何故だか色気を放っている
ただみそ汁を作っているだけなのに
その姿がかっこ良く見える
ほんとなんでも似合うな・・・
イケメンってのは得だよな
何気ない動作でも様になるんだから
そんなことを考えているとだんだんと悔しさが募り視線を逸らした
自分の事を差し置いて妙な嫉妬を春に向ける湊
そんな湊の様子を視界の端でとらえていた春は
意外にも顔に出易い湊の表情から何を考えているか大方理解し可愛いすぎる、と内心悶えていた
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