マリモ襲来
しかしそれはあっけなく阻まれた
全ての元凶であるマリモに
「あー!湊に春彦!今まで何してたんだよっ!探したんだからな!!」
俺達を見つけると指を指して一際大きな声で叫ぶ黒い塊
相変わらずのボサボサな髪に分厚い眼鏡
表情なんて見えやしない
すると聞き慣れた声がした
「あっれぇ〜?誰かと思えば最近生徒会室でセフレとヤリまくってるって
噂のかいちょーじゃんっ久しぶりぃ〜」
「全く、汚らわしい。太陽そんな奴に近づくと危険ですよ」
「「襲われちゃうよー!」」
「太陽・・・きけ、ん・・」
冷えきった仲間達の目
それが全て俺に向けられている
最近はこいつらに会わないよう気をつけていたからか
全く会う事はなかった
春と付き合うようになって少しだけ気持ちが楽になってた
けど今、一瞬でまた重くなった
こいつらが離れていったあの日が蘇る
そうだ俺達はあのときから何も変わってない
俺が避けてこいつらはマリモを追っかけて
いきなり現実に引き戻されたような感覚に陥った
頭がガンガン五月蝿い
まるで俺を殺そうとするような目
かつての優しい目は、もうない
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