好き
俺が息を整えるのをニヤニヤしながら眺めている目の前の男
こいつは一体なんのつもりなんだ
「てめぇ、どういうつもりだ?」
「どういうつもりって、こういうつもり?」
はぁ?と言おうとしたが南雲の手が腰に周り引き寄せられた
動いたら唇が触れそうな距離だ
「訳が分からねぇ」
「お前・・ここまでしてるってのに分からねぇのか?」
いちいち遠回しな言い方しやがって
さっさと言えよ!
俺がイライラして来たのが伝わったのか
南雲が短く溜息を吐き
俺の耳元に口を寄せて囁いた
「てめぇが好きだってことだよ」
目を見開いて驚く俺に今度は真正面から
「だから俺と付き合え、湊」
そう言った奴の顔はもの凄く良い笑顔で
呼び捨てつきの、とんでもない爆弾を落としやがった
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