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白石蔵ノ介の場合




『ねぇ蔵』
「なんや?」
『童話の中のお姫様っていいよね』
「お姫様?」
『王子様が迎えに来てくれるじゃん』
「王子様ねぇ……」



CASE.白石蔵ノ介





「うぇーん」
「う、ぐすん…ふぇ……ひっく、ぐす……」
「なまえ姫……」
「ん?どないしたんや小人さん」
「あ、王子様!!あのね、なまえ姫が魔女の毒林檎を食べて呪われちゃったの」
「王子様のキスで目が覚めるらしいんだけど」
「「「王子様!!なまえ姫を助けてください!!」」」
「おぉ、なんて美しい姫なんや……こない美しい姫を一生眠らせるわけにはいかんやろ!!」
「「「王子様!!」」」
「待っときなまえ姫、王子様がお目覚めのキスしたるからな……ちゅっ」
『……ん、ふぁー…よく寝た……あら?あたし今まで何してたのかしら?』
「なまえ姫、毒林檎を食べて眠っとったんやで?」
『まぁ……もしかしてあなたが?』
「そうや。王子様のキスで魔法が解けるっちゅーて小人さんらが」
『ありがとうございます王子様!!なんとお礼を言ったらいいか……』
「礼なんていらん、当たり前のことをしたまでやしな。それよりなまえ姫、俺の城で一緒に暮らさへん?俺の妻になってほしいんや」
『もちろん!!』
「ほな、早よ行こか!!小人さん、元気でなー」








「そうして蔵王子となまえ姫は幸せに暮らしましたとさ、めでたしめでたし」
『いやいやいや、全然めでたくないし。むしろ姫のキャラ捏造気味だし』
「ほな、俺らも2人で幸せに……」
『暮らすか阿呆』



結果、白石蔵ノ介は童話の王子様を妄想しました。


あきゅろす。
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