異次元ストーリーズ4






ここ最近変わったことがある、

といっても半ば強引だったが家に居候が来たことだ。










―異次元ストーリーズ4―














そいつはなんでも毒薬について教えて欲しいらしく、
頼み込まれたが今のところそんなつもりは更々ない…


(あの時は一時の気の迷いからか若干興味を抱いて承諾はしたが…

オレも何やってんだか…)




何でこのオレが小娘なんぞに教えてやらねばならんのか理解できねェ…


だからオレは早く故郷へ帰るよう仕向けるべく"命令"を下すのだ………。



















「……カンクロウか?」





部屋の外の気配にそう問掛ける、
すると驚いた声が聞こえてきた…



忍が任務がないからと言って気を抜くとはな…

呆れて物も言えねーぜ…







「さ、サソリさん…」


「忍なら気配位消したらどうだ?」


「あ……はぁ…」


「で、何の用だ?」


「春野サクラのことじゃん」







出てきた名前に反応する。
大方内容はそれでわかった。どうせ抗議の言葉でもオレに言うつもりであろう…

そして眉間に皺を寄せながら話をするカンクロウと正面をむいて向き合った。







「サソリさん、サクラに教えてないらしいですね」


「それがどうかしたか?」


「…………。





愚痴を聞かされる此方の身にもなって下さいよぉ!!」






さっきとは一転して涙ながらにオレに擦り寄って来るコイツに、
今度はオレが眉間に皺を寄せ、呆れ返る…







「離れろ…!!うっとうしい!!」


「じゃぁサソリさぁん!何とかして下さいよぉ!!」


「アイツが郷に帰ればいいことだろーが?」






サクラに真面目に教えてやって下さいよ〜、と訴えられる。
それにオレは溜め息をつく






「…あの小娘は今何処にいるんだ?」


「今下で我愛羅に愚痴ってると思うじゃん…」



(アイツ、五代目風影にまで愚痴ってやがんのか!?)








また溜め息をつき、腰掛けていた椅子から立ち上がり部屋の出口であるドアへ向かう。







「??何処行くんです?」



「………風影奪還だ」







オレが此処に小娘を置いている以上、アイツの保護者に必然的にならなくてはならない。

風影が友達といえど里の頂点に立つ身だ、里のためにも迷惑はかけれない…
それぐらいの責任を取らなくてはと思う。



カンクロウを置き去りにして階段を降り始める。
すると笑い声が聞こえてきた









「え?本当に??我愛羅くん」


「嗚呼…、アイツから手紙が着たが、お前の話ばかりだ。
余程心配でもしているんだろう?」


「本当ナルトの奴も何考えてるのかしら?」









上で聞いていた話と違う…

おもっきし楽しそうに会話してんじゃねーか!?








「………おい」


「あ、サソリじゃない」


「邪魔しているぞ…」


「………」


「サソリがこの時間下に降りて来るなんて珍しいわね?」








この小娘はとうとうオレに敬語と言うものを使わなくなっていた…
さっきとは違う態度をオレに向けることに腹が立った。


絶対ェ後々後悔させてやる…!!








「我愛羅…お前無事か?」


「??…ああ」


「ちょっと!それどう言う意味よ!?」


「ん?オレはただ小僧に無事かと聞いただけだが?」


「んな!」


「悪いな小僧…このバカが迷惑かけて」


「いや、迷惑でわ…「やっぱり私の事じゃないッ!!」


「ホウ…自分に非があることを認めるんだな?」


「だって今このバカって…!
それに何で私に非があんのよ!?」


「オレはこのバカとは言ったが別にお前とは言っちゃいねーぜ」


「アンタは子供か!?」


「あ…おい…」


「おいおい、このオレの何処がだ?てめーの目は節穴だな…」


「見た目じゃないわよ!!低レベルだって言ってんの!」


「あの…」


「ケツの青いガキがわめくな…
小僧も迷惑そうだろーが?なぁ小僧?」


「え…!?」


「アンタが全部悪いんじゃない!?
そんなことないわよね?我愛羅くん」


「あ、その…「オイ…!!」









突如会話に声が挟まった。
その方向を見ると階段に苦笑いを浮かべたカンクロウが居た。








「我愛羅が困ってますよ…

にしても、二人とも案外仲良いんだな。悪いと思ってましたけど…」









思わぬ発言に眉を潜めた。


この小娘とオレが?
冗談じゃない、アイツの目こそ節穴だ…!










「「……カンクロウ(さん)!!!!」」

「「あ…」」






「ほら…言ったとおりじゃん!!」


「息がぴったりだな…」








不覚にもこんな小娘と…
ガキ共二人は笑っていやがるのが気にくわねェ…







「春野、ナルトには"仲良くやっている"と伝えておこう…
あと何かあったらオレのところに来い、出来る限りの事はしよう」


「ちょ、我愛羅君!」


「邪魔をしたな…それじゃあ」







言葉を発した小僧は立ち上がりドアへと向かう。
其れを見たカンクロウは後を追うように階段を折り始めた。

そしてオレの隣を通り過ぎる際に立ち止まりオレを見た。






「あ、サソリさん」


「??」


「サソリさんがそうやって人に…。
いや、何でもないです…それじゃあ」


「はっきり言え」


「また来ます」


「おい!」







そういうと部屋から姿を消し部屋にはオレと小娘だけが残された。







「「・・・・・・・。」」


「サソリ」

「サソリ"さん"…」




「……………サソリ"さん"!」


「なんだ?」


「いい加減教えて下さいません「断る…!」


「「・・・・・・。」」






ちらりと横を見れば小娘がこちらを恨めしそうに見ている…が知ったこっちゃねェ。


嗚呼…いつまでこんな日々が続くのだろうか??
早く帰っちまえ…





続く...






あきゅろす。
無料HPエムペ!