テイルズオブlong
ユーリ
ピンポーン。
聞き慣れた音が鳴る。
少し遅れてドアが開き、黒く長い髪を揺らしながら、フレンの幼なじみであるユーリ・ローウェルが出てくる。
フレン「おいユーリ…君が漫画が買いたいって言ったのに、遅いじゃないか。」
フレンはすっかり呆れ顔でユーリを見ている。
ユーリ「んー、わり、忘れてた。」
対するユーリは眠たげだ。しかし朝はいつもこの顔だと知っているフレンは、今更態度を指摘しない。
フレン「…とにかく行こう。帰りが遅くなる。」
ユーリ「おう。」
フレンに腕を引かれ、ユーリも歩き出す。
フレン「そうだユーリ、昨日のテレビ見たか?」
ユーリ「ん?あの女二人組のアイドルグループか?」
フレン「ああ、人数が増えるんだって言ってたけど、何でなのかさっぱりで。」
ユーリ「んー…。それは俺もわかんねーな。」
フレン「そっか、そうだよね…。」
ユーリ「そういや、アイドルって言ったらまた解散したよな。」
フレン「ああ、そういえば最近多いよね。」
ユーリ「ったく、何なんだろうな……お、電車だぜ。」
フレン「乗ろう。…これからもまだ解散するかもね。」
ユーリ「あー、有り得るな。ま、俺ら特に好きなアイドルもいねーし気にすることもないけどな。」
フレン「まあね。」
それから電車に揺られながら、二人は何も話さず、静かな時が流れた。
そして、すぐ目の前に都会が迫っていた。
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