テイルズオブlong
5話―感動
あれからシングは、ユーリにあれこれ教えようとしてはみたものの、ユーリは全て平然とやってのけてしまった。
なので、早いことではあるが、接客をさせてみた。
しかし、ユーリは愛想がなく、めんどくさそうだったため、カルセドニーが心なしか怒りでプルプルしているようにみえた。
その時の事だった。
「こら、ユーリ!!」
金髪で蒼い目をした騎士がユーリをどついたのだ。
「いっ………てーなフレン!何すんだ!!」
「何すんだじゃない!しっかり働けと僕は言っただろ!!心配になってきてみれば!」
彼はフレンと言うらしく、王子の様な容姿に、品が溢れる立ち振舞い。(どつくというのはどうだろうか)
シングは、ユーリに会った時の様な感動を覚えた。
(うわー、美形ばっかりだなあ)
ちなみに、ヒスイやコハクも、ベリルもカルセドニーも美形だが、シングはすっかり慣れてしまっている。
なので、二人だけが特別ではないのだが。
「フレン、お前な、騎士の仕事は?」
「ああ、それなら、ソディアが引き受けてくれてね。それに、此処もギリギリ下町だ。スーパーでケンカがあったとも聞いているからね。」
「ちっ、またあの部下に睨まれんな…。」
「……あ。そうだ。すみません、邪魔してしまって。私はフレン・シーフォと言います。下町の警備を担当していますので、よろしくお願いします!」
フレンの礼儀正しさには、さすがのカルセドニーもぽかーんとしていた。
しかし、はっとして、皆が自己紹介をする。
そしてやがて日は落ちて、勤務時間は終了だ。
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