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そこに残った誰かの体温






今日は特に酷く疲れる日だった。

メイリンが皿を割り、洗濯物を泡だらけにし、せっかく洗って干したものを取り込む途中に棒まで引っ張ってしまいかかっていたもの全て下に落ちて洗い直しになり、バルドは三食とも黒こげにし、フィニは庭をこれ以上ないほどボロボロにして、対処に一日中追われて殆ど自分の仕事は手がつけられないまま終わった。セバスチャンさんも対処していたので半分ずつで済んだけれど、それでも今日はみんな酷かった。

こんな日は早く寝るに限る、そう考えて布団にダイブする。瞼は重く、抵抗する理由もなく任せるままに目を閉じた。




「心配で見に来てみれば…」

冬の寒い部屋でベッドの上に布団もかけずに丸まった状態で眠りについていた為、隅に追いやられている毛布と布団をそっとかける。寒そうに丸くなっていた身体は温かくなったのか布団を握りしめて幸せそうに眠りだした。

「お疲れ様でした、*」

髪を梳いて、気付かれない程度の軽いキスを落とす。

「おやすみなさい、良い夢を」







(あれ…セバスチャン、さん?)






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