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03-2



「どういうこと?」

紅がイシュヴァルトに詳しい説明を求める。

「どうもこうも。俺にもさっぱり意味が解らん。同時代に≪双月の巫≫が二組とは、前代未聞だからな」

イシュヴァルト自身も、突然舞い込んで来たこの状況に戸惑いを隠せないでいた。
≪双月の巫≫の絶対条件が双子である事は周知の事実だ。
双月神により巫に選ばれた者には、身体的特徴が現れる。それが紫色の瞳である。
至高神の瞳の色と同じと言われ、同じ色を片目に帯びるのを赦された者が、巫として神に選ばれた証なのだ。
その瞳を持つ対が、二組現れた。困惑するなという方がおかしい。

床に跪く彼等が、ちらりと青と紅を見上げる。そこには、勝ち誇るような色合いが滲んでいた。

「ウランバルト」

「はっ」

「一の閣に滞在用の館を用意しよう。そなたは双子を連れてそこに滞在するように」

「は……ですが」

「言いたい事は判る。だが、そなたの連れてきた双子が≪双月の巫≫だという明確な証拠もない。よって安易に城へ上げる訳にもいかん」

ウランバルトは不満顔になりながらも、国王であるイシュヴァルトの決定に従った。

「館の準備が出来るまでは、城の応接室で待つように」

「御意」

謁見を求めて来た三人は、従者に導かれて謁見の間から退出して行った。






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あきゅろす。
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