[携帯モード] [URL送信]
男【01】-2


同じ制服を着ているその男は、時たま俺の方をちらりと見る。
そして、見せつけるかのように彼の耳元に囁くのだ。
彼の頬が薔薇色に染まるのを、俺はどうしようもない敗北感を胸に抱きながら、遠くから眺めるしかなかった。





こんな痛みを伴う恋なんて、初めてだ。


それでも心は、彼を追い求める事をやめなかった。


追い求めることを──やめられなかった。




[*前へ][次へ#]

6/78ページ


あきゅろす。
無料HPエムペ!