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男【01】-2
同じ制服を着ているその男は、時たま俺の方をちらりと見る。
そして、見せつけるかのように彼の耳元に囁くのだ。
彼の頬が薔薇色に染まるのを、俺はどうしようもない敗北感を胸に抱きながら、遠くから眺めるしかなかった。
こんな痛みを伴う恋なんて、初めてだ。
それでも心は、彼を追い求める事をやめなかった。
追い求めることを──やめられなかった。
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