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虎天:青年期



君も僕も男なんだから、世間体とか常識とか、色々邪魔なものは沢山あるでしょう。

そう諭すように口にすれば彼は心底訳がわからないと言った風に、まるで無垢で何も知らない子供のように小首を傾げ、だけども何処までも高慢でふてぶてしい態度で以て切り返してきた。



「俺の行動が常識で俺の考えが世間体、わかったか?一体何が色々で邪魔なんだよ、悟天」



( ああそうだ、トランクス君ってこういう奴だった… )最早僕は頭を抱えるほかない。最後の砦がいとも容易く崩去ってしまったのだから。あとはもう認めるしか道はなくってしまった。



「………色々は、色々だよ」



だけどもどうにもこうにも此処で素直に、僕も君のことが好きだよ。なんて言ってしまうのも癪な話。曖昧に笑って誤魔化せば不機嫌に歪んでいく色素の薄い双眼。

間をあけるのはマズいと思った僕は、だからね、と、再度口を開き脳内で渦巻く訳のわからない理屈と言い訳を並べ立てた。





いい加減堪忍袋の緒の切れたトランクス君に押し倒される二分前の話である。





―――――――――――――
…………あれ?


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