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お題小説
04:行かないでと言われて留まれる?(その他(南次郎×幸))



「気分はどうだ」

砕けた心臓
瞳を伏せて暗い部屋の中のベッドに横たわる
身には何も纏っていない

「どうして」

「お前が好きなんだよ」

「だからって…」

体はもうピクリとも動かない
昨日の記憶は殆ど無いに等しい
ただ、夜道を走っててそしたら誰かとすれ違った。そして…
それから、なんだっけ
背後から手が伸びてきて俺の目を口を塞いだんだ
強い力で。

「そんなに怯えんなよ」

「怯えてなんか…ッ」

がくがく震える体。
その視線に射抜かれただけで、痛みが突き抜ける

犯された

記憶が途切れる寸前の行為。
服を破られ両手足を縛られてめちゃくちゃに犯されたんだ
痛い。全身が。
赤く擦り切れた手足の首とか穿たれた後部とかが

「お前が好きでなぁ…どうしようもなくなったんだ」

鋭い眼光を帯びた瞳が伏せられる

「南次郎さん…」

「幸村。どこにも行かねぇでくれ」

抱きしめられて思わず全身が竦む
湧いた怒りも恐怖に多い尽くされて拒むことすら出来ない
震える手で南次郎さんの胸を押したって力が入ってる感覚すらない
ここまで俺に情を寄せる相手をどう拒めばいい?

「俺は、みんなの所に…行きたい、です」

視界が潤む
心臓がバラバラになりそうなんだ

「それは無理な願いだな」

「ぁ…いや、い…やぁッ」

赤くすりむけた手首を捕まえてそこら辺にあったコードで手首を縛られる
涙の溜まった目尻にキスが落とされて
タオルだろうか柔らかな布が俺の視界を奪う
フラッシュバックする記憶
がたがた体が震える
怖い怖い怖い...
小動物みたいに体を丸めて全身を強張らせる

「こんなつもりじゃ、なかったんだぜ?」

悲しげな声。
ふ、と全身から力が抜けた瞬間

「ぅぁあッ!?あ、やッなに…ッいぁぁッ」

「俺はただ、お前さんが好きで...」

生まれたままの姿のむき出しの俺自身に触れられて腰が跳ねた
記憶の中と違う、包み込むような優しい手つき
それが快感を煽るから余計に怖くなる
ヒトにされるのは自分でスるよりも気持ちいいってわかってるから
余計に怖い
快感を捕らえてしまった俺がいるから...

「あぁッふ、ぁ…んんっく、ぅぅ...」

目が見えない分敏感になった体
自身を扱かれるたび、指が肌を撫ぜるたび、びりびりと快楽に似た何かが腰を刺激する

「声、出せよ」

「ふぁあぁッ!あ、あぁあッいやぁッッ」

根元から雁首まで緩急をつけて扱き上げられて
熱を帯びて敏感になった鈴口をぐりぐり指で刺激されて
くちゅくちゅ響く卑猥な水音に耳さえ犯される
筋肉の強張った脚をいくらばたつかせても相手が見えないからただ空を蹴るだけ

「好きだ」

掠れ気味の低い声が耳元で囁かれて腰が跳ねる

「お前を愛したい」

「やッひぃ!…あぁ、ぁあッいやぁッやだ、やだやだやぁあぁッ!!」

脚を持ち上げられて秘部が晒される
その羞恥に涙がボロボロ零れて今すぐ消えたい衝動に駆られる
だけどそれは叶わなくて
ぬるりとした何かがそこを撫でる
ぞわっと一気に恐怖がそこから脳へ走りぬける

「力抜け」

「やぁあッひ、ぐ…ぅぁ゙ッ、ッんぁあ゙あ゙!!」

ぐちゅ――指だろうか何かが俺の内部に侵入する
弾かれたように暴れたってすぐに急所を握りこまれて抵抗できない

「あぁ…あ、いぁぁ...ぁ...ッ」

内部を蠢く指の気持ち悪さに体が震える
快感なんてなかった
ただ痛くて気持ち悪くて、いっそ死んでしまえればよかったのに
そう思ってたのに、

「ひゃぁン!?あ、ぁあッそこ…っぁあッん!やぁッそこやらぁあ!あッやめ、てぇぇッ」

ぐり。何かを押し上げられるような感覚がして痛みでも恐怖でもない感覚が脊髄を駆け上がって脳を痺れさせた
それは、確かな快感だった

「あぁああッひ、ぃぁあッ!!やぁあッなに、な...にこぇッ」

「前立腺。…性感帯のひとつだ」

「ぜ、りっ…んんぁあッ!は、ぁッんやぁあ!!なッじろ…さッも、やめッあ゙あ゙ぁ!!」

そこばかり集中的に扱き上げられてイキっぱなしのような強すぎる快感が脳を犯す
自身からはだらだらと白濁だか先走りだか分からない液体がずっと零れてる
自分が狂う感覚がした

「イイだろ?」

「よくなッひ!ぁ、ぁあッんんやぁッも、むりぃぃッ」

ぐりぐり。どんなにそこを捏ね繰り回されたって絶頂を迎えることは出来なくて
まるで生殺し
絶対的な快感を望む自分が居て、怖くなる
こんなの俺じゃない
俺はこんな…

「イカせてやっから、力抜けって」

「いぁッいぁあッ!!ひぐ、ん゙んぁあぁぁあ゙――ッ」

自身を再度握りこまれて2,3度扱かれただけで目隠しをされた目の奥が白く染まってブラックアウトする
強制的な絶頂の倦怠感にベッドにカラダが沈んで動かない
荒い呼吸だけを繰り返す

「もう一度言うぜ?どこにも行かねぇでくれ」

降ってくる言葉。
何も考えられない。帰りたい。戻りたい。

「頼む...」

それなのに

「なん、じろ…さん......」

俺の手は、その名の人を求めた

「幸村」

闇に伸ばした手を取るぬくもり
淋しげな声。俺が、その声を変えられる?
誰かの悲しんでる顔を見るのは、嫌いだった
それが俺のせいならばなおさら。

「南次郎さん…ッ俺、お...れ…ッ」

どうしていいのかわからない

「何も言わなくていい」

「んぁ…ぅッ」

ずるり。指が引き抜かれて目隠しとコードを外される
涙でぼやけた視界に思いつめた顔の南次郎さんが映って、近づく唇
キスを交わして後部に宛がわれる熱

「いいか?」

本当は怖かった。
けれど頷く

「ぁ、ぅ…ぅぁぁああぁッ!!」

形容でない身を裂く痛み。だけど、前回ほどじゃなかった
的確に前立腺を抉られ快感が迸る
されるがまま、揺さぶられるだけ
それでもいいと思ってしまった
俺は今まさに踏み外した道の暗がりに自ら身を投じたのだ

「あぁあッひ、ぐ…んぁあッ!!ひ、ぁ、ぁあッ」

「好きだ。ずっと、俺の元に居てくれねぇか」

頼む――余裕の無い声
嗚呼彼もこんな声を発するのか。
彼もこんな感情を持つのか

「ひぁッ!ぅぁ、ぁぁあ...んぐ…ッくぁン!!」

快感に溺れて、俺は俺でなくなる
それでもいい?

「幸村...」

「ひぃぁあッも、ゆぅしてぇえッひ、ぁッあぁッ!!ん゙ぁぁ―――ッッ!!!!」

返事をせぬまま
俺は果て、また意識を飛ばした




行かないでと言われて留まれる?
(俺には答えが見つからない)
(俺が居れば、貴方は悲しくない?)
(けれど俺は、戻らなければいけない。みんなの所に…)
(俺は、どうしたらいい?)









  あとがき

どうも管理人です
4月のお題4つ目です
5月です←

監禁ネタです。
なんというか…はい
盲目的でどうしようもない南次郎さんってかっこいいかと思いましてですね…。
どの方面に全力で土下座すべきでしょうorz
とりあえず申し訳ないです

幸村をすきすぎる南次郎さん。
と、拒みきれない幸村


難産でした
結局幸村は答えを出してません

幸村は優しい人だと思うので、本編中にも出しましたが
他人が悲しんでるのを見るのが嫌だと萌える。
それが自分のせいならばなおさら。
でもコートの中だったら別だとなおいい

いろいろ前置きとか設定をぶっ飛ばしちゃいましたが、とりあえずヤンデレ未遂な感じで認識してくださればいいと思います




アンケート結果は以下の通りでした

2位その他
投票:46票

コメントを下さった 八神様 皆様 ありがとうございました
そして投票してくださった全ての方々、本当にありがとうございました


それでは最後まで読んでくださりありがとうございました


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