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突発雑記帳
ガリガリくん
健康優良児の不良
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 不眠症平凡



 そいつに会った時、ムラムラっと内蔵が震えた。なんだその細さは、なんだその顔色の悪さは。ぞくぞくっと背筋が震えた。

「おいコラ」
「……は?」
「お前身長は?」
「……174だった、すかね」
「体重は?」
「いくつだったかな……わかんないっす。計ってないんで」
「じゃあ大人しくしとけ」
「は……っちょ!」

 脇に手を入れて持ち上げたソレは確実に標準体重を下回るだろう、予想を越えて軽すぎる体。しかも服越しの感触が骨っぽい。

「なに、するっ……う」
「いきなり暴れるからだ、バカめ」

 足が地から離れた不安定さからか、バタバタ暴れ出したガリガリはいきなり口元を手で覆って顔をそらした。大方、貧血か目眩だろう。明らかに血が足りていない顔をしているし。

「おいガリガリ」
「それ、まさかオレのこと、っすか」
「今日は何を食った?」
「……コーヒー、すかね」
「昨日は何時に寝た?」
「気づけば朝、だったような」

 ああ、許せそうもない。そんなんじゃ具合も悪くなるに決まっている。
 持ち上げたガリガリを肩に担いで、オレは宣言した。

「てめぇはオレが飼う」
「は!?」
「うるせぇ」

 反論なんざ認めねぇ。

「オレが飼って、肥やす」

 最低限の目標は、標準体重だな。
 思わず上がった口角は、担がれたガリガリくんには見えないだろうが―――


「あの平凡なにしたんだ!」
「あれって不良で有名な松沢さんだよな…」
「死んだなあの平凡」


 ざわめきは、誰の耳に届く?


「ガリガリくん」-END-

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あきゅろす。
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