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黒髪男子の心情


 今はいいや。だって気づいてしまった。オレは山下を甘やかして愛したいけど、それ以上に甘やかされて愛されたい。
 こんなこと考えてるとか、やばいめっちゃ恥ずかしいんだけど。

「たいちー」
「なに?」
「オレ今すごいムラムラしちゃってんだけど。論文やばいのに手止めさせて誘ったのはお前だぜ?」

 わかってんだろ?ってそんな色気まみれにほほえまれたら、オレだってムラムラしちゃうじゃないですか。
 肩に乗ってる山下に向き合うように体を横にしたら、山下がでこをひっつけてきた。かわいーなちくしょう!!

「たいち」
「ん」
「シよ」
「……お前はそーやって何人の女を落としてきたんだ」
「人聞き悪ィな」

 ちゅっと瞼に落ちた唇に、ふっと口角があがる。ほらな。やっぱり、オレはこうやって甘やかしてもらいたがる。

「しゃーねーな。好きにしなさイ」
「今日はマグロ?」
「オレを放っといたのはお前なんだから、今日はたっぷりご奉仕してねん」
「ふっ、かわいこぶりやがって」

 クスクス笑ってから、山下はオレにまたがった。見上げて、下からの角度にもばっちりイケメンな山下に手を伸ばす。この手を捕まえて、離すな。そんな風に心の中で笑う。

「たいち、」
「なに」
「すきだぜー?」
「ばーか」

 ふってきたキスは唇で受け止めて。やっぱこれが一番落ち着くわ。


「やっぱりこれがスキ」-END-

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あきゅろす。
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