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キミの名前は?/ヘッド、スタドラ



綺麗な歌を歌っていた少女に、不思議ちゃんの少女はこの島から出ていってしまった。残りの巫女が二人になってしまった、と呟いた。
私は誰も近寄らない森の奥にある大きな木の上に登って、空を見上げる。海が赤色に染まっていて、空には星が輝いてる。



「…」
「こんなところに女の子がいるなんてね」
「…誰?」



下から声が聞こえて、そっちを見ると紫の髪の男性がいた。
首を捻りながらその人を上から見つめる。にこりと誰にでも通じるような笑みを浮かべてるその人は私を見つめてる。



「キミは、」
「貴方が封印をといてる人?」
「っ!?」



受けのいい笑顔が一瞬にしてなくなる。冷たい瞳が私を見つめる。
その顔に私は笑みを称えて、木から飛び降りた。紫の青年の前に降り立ってにこやかに笑う。



「はじめまして、綺羅星十字団のボスさん。私は全ての巫女を繋ぎ止める人です」
「聞いたことないな、」
「知らなくて当たり前だよ、私の存在は誰にも伝わることのないから。記録にすらないんだもの」



全ての記録から抹消されてるから、と言えばその人は口元を歪めるように緩めながら笑った。
この人は私を捕らえて、檻の中にでも入れるつもりなのだろうか。それとも、何かしようとしてるのかしら?



「私を捕らえるの?」



素直にそう聞けば、その人は笑った。そして、ゆっくりと私に手を伸ばしてくる。
それに驚くこともなく、その手を見るわけでもなく、その人を見つめる。



「私を捕まえても、この島から出ていった彼女は帰ってこないよ」
「っ、キミ、」
「サカナちゃんは、飛び立ってしまったの。ミズノちゃんも…」



みんな、飛び立ってしまうかもしれないね、貴方を置いて。そう言えば顔色を変えてしまう。
驚くとは違う、多分殺気を向けてるつもりなんだろう、と考えながら笑った。



「巫女の封印が全て解かれても、私はこの島から出れない。スガタと、王の力を持つあの少年と同じで、ね」



にこりと微笑みながら、そう呟いた。そしたらその人は私の頬に手を添えて顔を寄せてきた。
耳元で呟かれる言葉に私は笑った。



キミの名前は?
(スズよ、ヘッドさん)(まさか、僕の名前も知ってるなんてね…)(私は全て知ってるよ。この島で起きてることも、起きることも)



(ヘッドのキャラが掴めないのに書きたくなって書いてしまった…。突発的な物をたくさん書いてしまう予感がするお)


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あきゅろす。
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