[携帯モード] [URL送信]

悪魔な貴方と総長と
あいつらの幼なじみ


「…間に合った…」







時間ギリギリに教室に着いた俺は、自分の机に突っ伏した。


すると、こつん、と頭を小突かれた。


「ん?」

「よ、おはよう。三谷。」


顔を上げて小突いた相手を見ると、隣の白石君じゃないか…。


「おー、おはよー白石ー」

「どうした?ギリギリで。あと一分で遅刻だったぞ。ご飯、食べたか?」


「…白石の中で俺は何キャラなわけ?」


本当に毎度…

いや、いいんだ。
このやり取りは、そんなに嫌いじゃないし。



「今日は色々ありまして…」


「色々ってなんだよ。」


―ガラー


白石が理由を聞いてきたタイミングで担任が教室に入ってきた。

なんて間が悪いんだ先生。

ほら、見ろ白石がなんか変な顔してる。


「おー、席に着いてくださーい。」


ザワザワとしているクラス全体に着席するようお願いする。
毎回敬語だよなー…



「…白石、お昼休みに話す。」


「あ、うん。わかった。」


俺がそういうと、白石は了承して前を向いた。















そして放課後に、昨日のことやら、今朝のことを粗方話した。


まぁ、記憶がぶっとんでるから詳しくは話せないとこもあったけど。



「ふーん…あいつがねぇ…」


なんだ?
白石がまた変な顔してる…って、そういや…


「あ…のさ、白石。」


「あ?何?」


顎に手を当てて考えていた白石がこっちを見る。

俺、スッゴい気になったんだ。


「白石ってさ、佐藤のこと怖くないの?」






普通は怖いよね?

でも俺のクラスの女子の中にはかなりの勇者が居りましたが…。

怖そうだったけど俺の為に顔を殴られちゃった…子。

今は良くお話したりするけどね!


と、あぁ、と小さく声に出した白石がまだ言ってなかったな、と話だした。






「ほら、俺前に一条と幼なじみって言ったろ?」


「う、うん。」



凄く驚いて、口から歯が抜けそうだったよ。



「んで、不良なんて一条に比べれば、怖くないんだよ。忍耐出来てっから。」



「そっ、そっすよね!」



俺は慣れなさそうだけどね!


「で、俺と一条には、もう一人幼なじみが居たんだ。」



え…ちょっと、白石さん、この流れでいくととんでもない奴が幼なじみだよ?君…


「それが、佐藤 夏紀。」


やっぱりねぇぇええぇえっ!!!!




「…意外と、大物だよね、白石ってさ…」


あれ?でも、なんで、居たんだ、って過去形?



「…俺等が、小5の時アイツ引越してさ…それから音沙汰無しだったんだよ…それが一年前、フラーって目の前に出てきてさ…」


あ…俺と最初にあったのはそれから一年後だったんだ…


「お前探してる、とか言われて…」


「………はぁ?」



ちょ、まじか!?

アイツ何考えてんのっ!?!



「もちろん、知らね。って言ったんだけど、今年になって俺が三谷と同じクラスになったってのをどっからか知ったみたいでさ…」


!!!!!??


「…なんか、ワリィ…」


「いや、白石が、気にすることではないと思うんだけど…なんで俺探してんだろ…」



「ごめん。俺もそれは…でももしかしたら…」



と、小さく呟いた白石に、何?と聞いてみると、目線を机に向けていた白石が、ばっと、勢いよく顔を上げた。


「うをっ!」


「…なぁ三谷…」



真剣な表情をしている白石をみて、俺も雰囲気で真剣に聞いてしまう。

[*前へ][次へ#]

24/26ページ

[戻る]


あきゅろす。
無料HPエムペ!