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悪魔な貴方と総長と
あ…

あれから、一時間…
俺は昨日のことから、今日のことまで、洗い浚い吐かされた。

ある意味、俺、ボロボロだよっ!!!


「…………」


そしてさっきから、何も言ってこない一条。


沈黙が…重いです。

あぁどうしよう、ホモなんかと一緒に居たくねぇっ、二度と近付くな、と言われんのかな…


あ、やべ、なんか落ち込んできた。






「…三谷」



自分の足元を見ていた俺の視界に、一条だと思われる足が見えた。


「なに?」


あぁ、何言われんだろ…




「おい、顔上げろって…」


一条のその声が、いつもと変わらない声色だったから、少し安心する俺。


ゆっくりと顔を上げてみると…


くしゃり



「…んな顔すんなって。」

「………」


優しく笑っている一条の顔を見て、安心し過ぎて涙が滲んできた。


「…怖かったか?」


頭に手を置かれたまま一条が聞いてくる。
その声が、俺のこと労ってんのがわかるから、嬉しい気がする…じゃないか、嬉しいんだ。




「うん…怖、かった…」



ポツリ、と言った。

若干、声が震えたのは、スルーだ。


「…」



涙が溢れそうになって、慌てて拭おうとしたら、一条の手が、それを止めた。


一条が指で涙を拭う。

女子だったら、確実に落ちるであろう、いや、男でも落ちるって…


まだ、目元などを触ってる一条に、恥ずかしくなって、目線をずらす。


俺今すごいドキドキしてるんですけど…


―フっ


「?」


視界が一瞬、暗くなった、と思ったら、近くに一条が…


って、近いっ!!
近すぎますっ!!!


だけど、佐藤の時と違って、全然逃げる気はしなくて…




あ…






キス、される。



と、思いながら、俺は静かに瞼を閉じてしまった。

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