悪魔な貴方と総長と
②
だからって…俺が殴られる理由はなかったですよね？
なぜに俺は今までこんな仕打ちを！！？
「お、俺に会いたかったとか話したかったって、本当？」
「本当」
………だったら何故殴ったりしたあああ！？
殴られたら逆に何も話たくないし！
しかも俺、俺！
こいつにキスとかナニを触られたりされて…！
うわ…思いだした途端、真っ青…
「………」
「………」
そして沈黙が重い…
だってさ、なんか何もいうことないし。
いや、強いていうなら家に帰りたいだけど…
ってさっきもこいつ凄いこと言ったよね！？
一発やらせろとか！！
うわ…また真っ青…
ちょ…まじで…助けて…一条…!!
俺が弱いからだと思うけど、一条にかなり憧れてんだよ！だって、カッコイイし優しく頭とか…
あれ？
これ、おかしくない？
いやいやいや…違うよきっと、お父さん的な意味だよ！
力があって頼りになるとかね！
―パシャ…
「…な…」
一瞬何が起こったか、わからなかった。
ポタポタと頭から流れる水滴で、水をかけられたと気付いた。
でも、誰が？
「ねぇ…」
佐藤…
「今、誰のこと考えてた？」
お前が水かけたのか！！
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