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悪魔な貴方と総長と
思い出した

そうだ…俺…一度姉さんの隣のやつに話しかけて、図々しくもニックネームをつけ、友達扱いしたんだ…。あれから、姉さんにもう来るな、って言われて、俺転校させられちゃったんだっけ…



「俺、ずっと翠に会いたかったのに…」



しかも、夏紀様とつけたのが俺だった…敬称ではなく愛称…

昔の俺の馬鹿!!!!!


だとしても…






「ねぇ、翠、俺王子様みたい?」




あの頃は線が細くて、どこか消え入りそうで、寂しそうで中性的で、髪の毛も少し色素足りないような色してたはず…

それなのに!


あんな!
あんなのがこれに化けるなんて!!!!




王子様さ立派な悪魔な王子に大変身☆



俺の馬鹿!!!ノリッコミしてる場合じゃない!





「ねぇ、翠…、俺かっこいい?王子様みたい?」


「か、かっこいいよ?夏紀様はかっこいいですよ(悪魔の王子って意味で)」



腰に回ってた腕がぎゅう、と…


「俺ね、翠に会いたくて、頭おかしくなっちゃいそうだったんだよ?翠の姉さんは教えてくれないし…あれは殺したくなったなぁ…」



ボソリと恐ろしいことを言うなああああ!!!!




「翠に会いたくて、ずっとお話したかった…翠…」



ぎゅうぎゅうと締め付けてくる腕に戸惑いながらも、俺はちょっとだけ3年前の佐藤を思いだした。


佐藤は…夏紀なんだな…

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