WE love gatekeeper!!
A
見回りを終えて門番塔に戻ってくると、うっすらと光りがついている。
「…ん?」
電気…消さなかったのか?
ガチャリ、とあけてはいると…
ん?
「ココア?…しかも入れたて?」
机に湯気がでてるカップがあって、甘い匂いがする。
え、いれた覚えないんですけど…こ、こわー!
怖いよ!
とりあえず得体の知れないカップから距離をとる。
ポン。
「!!」
「ぶぁははははひひ!」
肩に手を置かれて驚いたら、爆笑された。
「なんなんですか恭夜さん!」
「だ、だってお前!あはははは!なんで気づかないんだよ!あははははっ!ひー苦しい!」
「っ!!!」
どうして驚かされたときって相手が爆笑したらこんなに苛つくんだろうっ!
「わるいわるい」
「こ、心が込もってないっ!」
涙まででてる恭夜さんにクッションを投げつけても、軽く避けられのがむかつく。
「あー、笑った…あははは」
「で、何しに来たんですか!」
まだ笑ってる恭夜さんに用件をきくと、あんなに笑ってた恭夜さんはピタっと、止まった。
「な、なに?」
そんなに大事な話なんだろうか?
身構えた俺をフッと笑ったと思ったら…
「…お前に会いに来ただけだ」
「ちょっと…それ何回目だと思ってんですか?」
またかと思ってそういうと恭夜さんが少しいつもと違う顔をしてた。
「…恭夜さん?」
「なんだ?」
「どうしたんですか?顔、変ですよ?」
「お前、この俺の顔に変って…やっぱり…いいなー綾太は…」
「それに…変。変だよ恭夜さん。いつもならそんなこと言わない」
と思うのは俺が思ってるだけかもしれないけど。
そういうと恭夜さんは、
「なぁ、綾太…」
「一度でいい…抱かせてくれないか?」
長い沈黙のあと、恭夜さんはそういった。
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