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WE love gatekeeper!!
朝A


…と、いうか、なんだ?

一緒のベッドに眠っただけなのに、この甘酸っぱさはなんだっ!!!!!!!


朝ごはん作りながら、うんうん唸りながら、考えていると、寝室から泰牙が出てきた。

髪の毛はまだボサボサだ。


皿に目玉焼きとか、サラダとかを乗せて、テーブルに並べた。
泰牙は、椅子に座りながら並べたご飯を見てる。


「泰牙、ほら髪。」


言いながら、髪をすいてやった。

そのままされてる泰牙を見ながら、子供が出来たらこんな感じかなぁ、とか思って笑った。





朝飯を先に済ませ、俺は泰牙より先に門番塔に行く。

オートロックだから、鍵閉める心配ないし。

っつか閉めなくても被害がないってのが現実ですが。

今日の寝起き泰牙は凄かったなぁ。



門番塔に着いて、鍵を開ける。窓を開けて、部屋の換気を行う。

朝は空気がいいから、雨じゃなければやってんだよな。

「うん、気持ちいいなぁ…」


ぼそり、と呟いた。

















コンコン――


朝9時に、ドアを叩く音が…

「おはようございます、宮野君、…柊です」


あ、柊さんかっ!


「おはようございます!柊さん!」



ドアを開けて、挨拶をすると、もう一度、柊さんはおはよう、と笑う。

柊さんは、教師免許持ってるけど、教師じゃなくて寮の管理人をしてる。

やっぱり人気なんだぜ!
男子校なのが、お気の毒だが…


「あ、宮野君、これ差しあげます。」

「え?あ、ありがとうございます」


にっこりスマイルで渡されたものは、花。
と、いうか花束。


「これ…は?」

「え?僕の気持ち、と今日綺麗に咲いてたから、宮野君にも御裾分けだよ」


と、にっこり。


「あ、ありがとうございます。花束もらうのなんか、久しぶりで…びっくりです。」


ふふ、と笑う柊さんを、ソファーに座らせて、コーヒーを入れる。

「コーヒー…お兄さんのかな?」

目の前にコーヒーを置くと、そう聞いてきた柊さん。


「あ、はい」


「僕、宮野君のお兄さんとこのコーヒー好きだよ、美味しいからね。」



と、またまたにっこり。

「ありがとうございます!」


兄さんとこのお店、というかコーヒーを誉められて、ついつい嬉しいくなって笑ってしまう。


「宮野君は、本当にお兄さんが好きなんですね」


「世界に一人だけの兄ですからね!」



まぁ、義兄だけどさ。
そんなこと気にならないくらい仲がいい。


「妹さんは元気?」


「桃花?元気ですよ、今年中3です。」

「そうですか…ところで、昨日水城泰牙君が寮に戻ってなかったと思うんですけど…」

「あ!すみません柊さん。あいつ昨日、俺んとこに…」


「宮野君のところなら、安心ですが、あまり甘やかさないでくださいね。」


ん?一瞬なんか冷たい雰囲気が…
柊さんを見ると、目線が合ってにっこりと微笑まれる。

おおぅ、エンジェルスマイル…っ!!!!

生徒がこれ見るとぶっ倒れるんだよな…。

俺は美形耐性ついてるからいいけど!やっぱちょっとだけ顔が赤くなるような…気が…


「どうかしましたか?」


と顔を覗かれそうになったが、持っていた花束で顔を隠した。


「薔薇を何処に飾ろうか迷っただけです!」


「ふふ、そうですか…」


柊さんはそう笑って、コーヒーを口にした。

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あきゅろす。
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