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Hello, Say Good Bye
>>05









最後に囁いた言葉は届いていただろうか。



瞳が閉じられてぐったりとして意識がなくなっている雅は、死人のように動かない。



自分のものを熱く蠢く雅の中からゆっくりと引き抜いた。

栓を失って中へと自らが放った白濁が股を伝って零れ落ちていく。
その様子が酷く扇情的に映り生唾を飲み込んだ。

まだ足りない。
そう感じて、自分が自分ではないものになりそうな感覚に身が震える。
自分の中の冷静さが失われる。






「末期だな、俺も」






呟きに反応する声も今はなく、部屋に吸い込まれるように消え去った。

抱き上げて風呂場へと入った。
…少し冷えた体を温めるようにシャワーを浴びせて拭いきれていない中に残った白濁を洗い流す。
微かに身じろくも、起きる様子はない。
見慣れ始めた目元の赤みを撫でて、タオルで体を拭いてベッドへ戻る。

行為で乱れたシーツを取り替えてから雅を寝かせ、自分もその横へ横たわる。

「しゅ…た」

うす明かりで照らされた顔を眺めていると、か細い声で名前が呼ばれた。
起きたのかと思えば、再び寝息が聞こえ思わず笑った。



「寝るか」




休日が終われば、また散々な仕事が待っている。
そう思うと憂鬱になるものの誰かがやらなければならない。
責任感をひしひしと感じながら、疲労感に身を任せ眠りに就いた。



















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