テンプテーション(先輩×後輩)
嫌がる僕を、先輩は無理矢理組み強いた。
ぐりぐりと鈴口を舌で刺激されて、嫌でも快感に震える。
「やだっ……せんぱっ……あっや……っ」
指は後孔を犯し、既に僕のそこは先輩の指を3本も飲み込んでいた。長い指が腸壁を擦り苦しさと共に甘い痺れを誘う。
「暴れんなよ、痛いの嫌だろ? 」
九条先輩はそう言って執拗に僕の後孔への刺激を繰り返す。舌で自身を刺激され、もう空いてる方の手は上へと伸びて僕のぴんと尖った乳首を弄る。ぐっと摘まむように引っ張られて情けなく声が溢れた。
「ひっ……うん……んっ! 」
無理矢理なのに執拗いくらいの愛撫に、思考まで蕩けてしまいそうになる。
先輩の口の中にあるぺニスはさらに容量を増し、もういつ弾けてもおかしくないほど張りつめていた。体が熱くてぐるぐると経験したことのない快感が下半身に集中する。
「やだ……ぁあっ……んっ……でちゃっ」
一生懸命先輩の頭を下半身から剥がそうとするけれど、快感で力が入らないために縋るような態勢になってしまう。
嫌なのに、体が反応する。
嫌なのに、それでも優しい先輩に心が震える。
嫌なのにイヤなのに。
頭の中も体もぐちぐちゃで、自然に涙が溢れ出す。
「イっていいよ、むしろ一回出そうか」
どうしてこうなってしまったのか判らない。ただ僕は先輩に憧れていただけ。
ペニスを先輩に強めに吸われ、呆気なく白濁を放ってしまった。馴れない射精の快感は尾を引いて、ビクビクと体が反応する。
ごくりと先輩の喉が上下するのを見て、口の中に出してしまったのだと羞恥と申し訳無さが襲う。
「……マズ」
ポツリと一言だけ呟いて、先輩は僕の体をうつ伏せに尻だけを高く持ち上げると、執拗く解された僕の後孔に自身のいきり立ったものを宛がった。
「あっ……うそ……やだっ先輩っ」
ネチネチと先走りを入り口に擦り付けるような動きをした後、ぐっと押し入って来る圧迫感に息が詰まる。
念入りに解された後孔は痛みはしなかったけれど、体より心が辛かった。
「くっ……ちょっと力抜いてっ」
自然に体に力が入って先輩を締め付けるようで、苦しげに腰を揺すってくる。
「あっ……ひ……っ」
僕はこの行為が終わるのをひたすら願っていた。



九条先輩と僕は中学の先輩後輩だ。僕が一年の時、先輩は三年で同じ部活繋がりで知り合い、とても可愛がって貰っていた。足が早くてきれいな先輩は憧れの存在で、僕の事を『橋本』だからはっしーと呼んで平凡な僕を傍に置いてくれた。
先に卒業していった先輩とはそれっきりで、本当に連絡のひとつも取らなかった。同じ町に住んでるのに不思議なくらい外でも出くわしたりしなかったのに、あの日は人の多い繁華街で出会ったのだ。
「はっしー? 」
声を掛けてきたのは先輩からだった。久し振りにあった先輩は相変わらずきれいで、そして変わり果てていた。
僕の知っている先輩はピアスも開けてなかったし、髪も金髪に近い色ではなかった。多分、声を掛けられなかったら僕は気づかなかったと思う。
吃驚したけど先輩が僕の事を覚えてくれていた事がすごく嬉しかった。二人とも特に用事がなかったからちょっとだけ遊ぼうって事になったはずだった。
そして、僕は九条先輩に抱かれて動けなくなったのを優しく介抱されたのだ。
軽そうに容姿が変わっても根本の部分は変わっていないと思わせてくれたけれど、戸惑いや不信感は拭い去れないものだったのに、それでも呼び出されれば九条先輩の元へ出掛ける僕はおかしいのかもしれない。先輩に呼び出されて抱かれることもあったし何もせずただ遊んでバイバイする日もあった。
多分先輩に対して恋愛感情は無い。それでも憧れていたことには代わりないし、触れられて嫌悪感すら沸いてこないのも事実だった。
抱かれるのはイヤなのに、触れられるのは嫌じゃないなんてどれだけの矛盾なんだろう?
そして、相も変わらずの呼び出しに応じて僕は先輩の家に遊びに来ていた。特に話すこともないから僕は先輩のPSPを借りてピコピコとゲームに興じている。
「なぁはっしー? 」
「何ですか? 」
「俺に抱かれるの、嫌じゃないの? 」
「……嫌に決まってます」
一体何を言い出すんだと、僕は少し呆れた視線を九条先輩に投げた。
「そっかぁー。やっぱ嫌だよなぁー」
「…………」
微妙な表情の先輩の意図は判らない。だから僕もどんな言葉を続けてたらいいのか解らなくて先輩の言葉を待つ。
「じゃぁ何で抱かれるの? 」
「…………」
それを、先輩が聞くのかと少し腹が立った。嫌だと言う僕を無理矢理組み強いたのは他ならぬ九条先輩なのに。
「いや、わりぃ。無理に抱いたのはまぁ俺だしなー」
「……そうですね。僕は最初から嫌でした。でも……」
「でも? 」
「触れられるのはそんなでもないんで」
「…………」
僕の言葉に今度は先輩が黙り混む。
うん。そりゃそうか。抱かれるのは嫌、でも触れられるのは嫌じゃない。なんて自分でもどうかしてると思うんだから、言われた方は多分頭の中に疑問符がたくさん飛んでるだろうな。
「じゃあ、さ」
言いにくそうに先輩の口が戦慄いた。 気のせいかほんのりと頬も赤いような……。
「…………」
「なんですか? 」
「……じゃあさ、抱いてみる……? 」
この展開はなんだろう?僕を無理矢理抱くこと数回。今度は抱いてみると来たもんだ。
「えーと……? 」
「…………」
「……先輩、僕に抱かれたいんですか? 」
「っ! 」
僕がそう言うと先輩は効果音がしそうなくらい一気に真っ赤になった。真っ赤になって俯いてる先輩を見ていると、その姿があまりにも今までの先輩と違って何故だかとても可愛らしく思える。そう思った途端、自分の下半身に熱が集中するのが判った。
「九条先輩? いいんですか? 」
戸惑っていたはずの僕から溢れた言葉に自分でも吃驚したけど綺麗な先輩が小動物のように小さく俯いている姿は、僕の劣情をそそる。
「ねぇ? 先輩? 」
そう言って先輩の頤に手をあてて上向かせると、確認する僕に戸惑っているのか目が泳いでいる。
そんな先輩を無視して、返事がないのを良いことに僕からその唇に触れた。
柔らかくて甘い。
甘いなんてそんなことない筈なのに、僕は夢中になってその唇を味わった。
プルプルと小刻みに震える体を押しその上に覆い被さると、男らしくも細くて薄い身体に手を這わせて弄る。いじらしく僕の背中に腕を回す先輩の可愛らしさに、僕の理性はあっという間に焼き切れたのだった。







当初描きたかったものと程遠くなってしまい、ストーリーが迷子になったので強制終了。スミマセン。

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あきゅろす。
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