特別枠☆小説(呪術)
【怪我】相手:狗巻 棘
「うわっ…」
棘「たかな?(何?)」
「その怪我は…早く入家さんの所行ってください。」
棘「ツナ…(怪我って?)」
「え?その腕についてる赤い物は血なのでは…?」
棘「……(ふーん、これ血じゃなくてケチャップなんだけどな。)」
「あの、狗巻先輩?」
腕を見詰めながらも恵に声を掛けられて再び恵と目線を合わせる。
ニコリと微笑むといきなりしゃがみこみ腕を抑える。
「あ、ちょっと、狗巻先輩!大丈夫ですか?!」
棘「……ツ、ナ、しゃけ(う、ん…大丈夫:恵のこんな顔初めてかも)」
「俺も一緒に行きますから。
立てますか?」
棘「しゃけ(うん)」
入家の所へ行くと入家は深くため息を吐くと棘にデコピンを食らわして、恵を憐れんだように見つめた。
その表情に恵も首を傾げつつ入家を見つめ返す。
入家「伏黒、これはな、ケチャップだよ」
「…………は?」
棘「………ふふ」
「………狗巻先輩?」
入家「狗巻も悪ノリが過ぎるな。
伏黒は本当に心配してたみたいだしちゃんと謝れよ。」
棘「しゃけ(うん、わかってる)」
「じゃ、何ともないんですね?」
入家「あぁ、心配はないよ。」
恵は一安心半分怒り半分の感情のままで治療室を棘と出る。
棘に声を掛けることなくそのままずんずんと早歩きに棘との距離を空け始めると棘は早歩きに一生懸命恵に追い付こうとする。
中庭に来ると棘は追い付かないまま恵に声を掛ける。
棘「め、ぐみ」
「………………なんですか?」
棘「ご、めん、ね…」
「っ、狗巻先輩…」
タッタッタッと恵が足を止めるとその勢いのまま棘は恵の手を握りしめ上目遣いで見詰める。
申し訳なさそうにいつものおにぎり語ではなくそのままの言葉を途切れ途切れに伝えた。
その表情に負けてしまったのか深くため息を吐くとそのまま棘を抱きしめる。
「あぁーーー!!もうっ!
ホントに、あんたって人は!
俺がどれだけ心配したと思ってんですか?!
金輪際こんな事は辞めてくださいね!」
棘「しゃけ(うん)」
ギュッと棘もそのまま恵に腕を回したのだが、恵の背中でピースしながら、腕の中でニヤリとしていた。
そう、棘は全く懲りていない。
次はどうするか、怪我はやりすぎだと思ったので別のイタズラをしようと考え出していた。
そんな棘の思惑など知らず恵は次も引っ掛かる。
End,
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