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キミのトナリ
F
―朔弥 Side―

長い間眠り続ける姿に少し心配したが、どうやら動けるぐらいに回復したようで、ホッとした。
やっぱり無理させてたんだろう。
反省しつつも、次にそれをいかせる自信は全く無い。
かわいい柊相手にセーブ出来るわけねぇだろ!
キッチンで並んで野菜を切る間も、ピーマンや玉ねぎをどう切るか悩む姿にムラムラして、襲いたいのをどうにか堪えた。
早く、二人っきりになりたい。
なりたいが…。

「はい!男の子なんだからたくさん食べなきゃダメよ!!」

「ダメ!乃絵がとってあげるの!!」

「良いじゃない!ママだって柊ちゃんにあげたいんだもん!!」

少食の柊には可愛そうなほど皿の上に山盛りになった焼き上がった肉達。

「お前らいい加減にしろ!柊のペースってもんがあるだろ!?」

「朔ちゃんが他人を想いやれるようになるなんて!」

「ホント!愛のチカラはスゴイわね!!」

自分達のことは棚に上げる二人に飽きれ、もう相手にしないと心に決めながら、肉山盛りの皿へ手を伸ばした。
俺の行動の意味が理解出来ていないらしく、奪った肉を見て、柊が慌てながら肉を口へ運びだした。



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