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キミのトナリ
B
それから少しづつゆっくり夏樹に話始めて、モヤモヤした気持ちや、不安に思っている事を聞いてもらって随分心が軽くなった。

「お前ら付き合ってるんだろ?そういうのはちゃんと話さなきゃダメなんじゃないの?ってか遊んでる俺が言う事じゃねーか。」

「…うん。」

もっともな意見なんだと思う。けど、どこまで言って良いのか、どういう風に伝えれば良いのか分からないんだ。
たとえどんな事があっても、騙されてもいいって思ったんだから、きっと僕が朔弥を信じれば良いだけの事なんだよね。
でも今はどうしても朔弥を信じる事が出来ないんだ。
だけど…本当は信じたいって思ってる。

「お願い!朔弥には言わないで。」

朔弥に腹を立てながらも呆れた様子でため息を吐き、渋々僕の願いを聞き入れしばらくは見守ってくれると約束してくれた。

「ただし条件がある!!何かあったらすぐに俺に言う事、次は黙ってないからな!あと、いつも言ってるけど一人で溜め込むな!!!分かった?」

コクンと頷き少しホッとして、一気に全身の力が抜けてその場にペタっと座り込んでしまった。

「えへへ。なんか力が抜けちゃった。」

「条件追加。今日はもう家帰れ!そんで寝ろ!どうせ寝れてないんだろ?いいか!?絶対寝てろよ!!そんな目腫らしていかにも泣いてましたって顔見られたら、絶対バレんじゃん。アイツには俺が上手い事言っといてやるから。」

夏樹女王様の命令は絶対だ。僕に逆らうことは許されない。けど、いつも下される命令は僕に優しい事ばかりで僕は救われるんだ。
今は朔弥に会ってもどんな顔して良いか分からないし、こんな顔見られたくなかったから、素直に従うことにした。

また夏樹に助けられちゃった。
僕もいつか夏樹を助けられる時があるのかな?その時は絶対に力になろう!
それには、僕が強くなって頼れる人にならなきゃダメだよね。
朔弥との事も、逃げてるだけじゃ何も解決出来ない。だから夏樹が言ってくれたように、ちゃんと話をしなくちゃ!


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