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キミのトナリ
好き
−朔弥 Side−

このままずっとこうしてたい。
柊を俺の胸に抱き締めながら授業そっちのけで離れられずにいる。やっと俺のところに来たコイツが愛しくて愛しくてたまらない。今俺の胸の中で顔を真っ赤に染めながら恥ずかしがって俯く可愛い柊に何度もキスをした。

「ヤベェ、放したくねぇんだけど。」

おもいっきりギュッと細い身体を抱き締めると「わぁ!」と柊が小さく声をあげたのが聞こえて自然に笑みがこぼれる。

「朔弥!じゅっ授業出ないと。」

そりゃそうだ、俺たちは午後の授業そっちのけで告白し合って今こうしてイチャイチャしてんだし。携帯を取り出して時間を確認するともう今日の授業はあと数分で終了する。

「もう終わんだけど。」

「うそ!僕初めてサボっちゃった!!」

マジかよ!俺なんか中学ん時からそんなんしてんだけどな。あー!いちいち可愛いな畜生。なんか俺キャラ違くねぇ?さっきから顔緩みっぱなしなのが自分でも分かるぐらい実は舞い上がってる。何で柊といるといつもこんなんなんだろうな。

「あああの、誰か来ちゃうんじゃない?」

「放してほしい?」

「っち違う!」

あまりの可愛さに少し意地悪な質問をすると、さっきまで恥ずかしがって俯いてた顔を上げて必死に否定する。ちょっと可哀想とか思っても逆にもっといじめてやりたいかもって思ったり。

「僕も…離れたく…ないよ。」

そう言って瞳をうるうるさせながら訴えてくる。
ヤバイ…。その瞳は犯罪だろ!何でそんな可愛いんだよ!!何かがプチッて切れた音がして噛み付くように柊にキスをした。さっきまでの優しいキスとは違っていきなり舌を滑り込ませて激しく柊の口内をむざぼる。
突然の俺の行動に驚く暇もなくカラダを硬直させながら無理やり受け止めている。

「んっ!…んん。」

苦しそうに声にならない声を発しているのが聞こえて俺はようやく解放する。

「ハァ…ハァ…ハァ…」

「何、お前息出来なかったの?」

肩で息をしてグッタリする柊。かなり驚いたんだろうと思いながら抱き締める手を少し緩めて背中をさすってやった。

「だっだって!こっこんなの…初めてだから。」





もう限界だ…。





「っちょ!朔弥どこ行くの?」

いきなり立ち上がり、何も言わないまま柊の手を引いて歩き出した。


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