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君は知っているか(深海魚シリーズ)






「誰だか忘れたけど、元就さんのことをね、冬みたいだって言ってた」



前田慶次はからからと笑いながらそう言った。
そりゃ、あの人は端から、表面上だけ見たら冷たい。
冬どころか絶対零度な勢いの時すらある。
けどそれは大きなmistake



「冬か、そりゃそうだ」
「だよねー、でも元就さんってさ、冬って言うより、」

『冬の太陽、』

「だよね、」
「よく分かってるじゃねぇか慶次、」
「ははっ、それほどでも、」



確かに冷たいが、それは元就サンの本質じゃあない。
冬の日が寒かろうと、その空に輝く太陽が決して冷たい訳ではないように。
あの人は本当は、あたたかい人なのだ。
それが分からない奴は表面だけ浚って冷たいと評価する。
随分勿体ない、気にしやしないが。



「政宗もさぁ、早くくっついちゃいなよ、」
「出来たら苦労してねぇっての」



冬の太陽は難攻不落過ぎる。









あきゅろす。
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