平志小話集
A Happy Way(ラスト)
平次の太腿に跨る形で志保は息を整えていき、ウエストのリボンも解かれてエプロンを外される。
全裸になった背中を撫でながら、乳房もやさしく揉み解していった。
荒い息が落ち着いてきた彼女の髪を撫でて、やはりやさしくキスをしていく。
志保は平次に抱きついて、それを受けた。
それから漸く肉棒を引き出せば、中からトロリと乳白の雄ミルクが愛液と共に流れ出た。
「……ん……////」
その後も暫く睦まじく撫で合って、啄ばむみたいに口づけを交わした。
それからシャワーを浴びに、多少の掛け合いがあったが、志保には無駄な足掻きと言うか、それでもそんな遣り取りも楽しいコミュニケーションだったりするのだ。
そんなこんなで結局は二人で一緒に入り、平次はじっくりと志保の美しい裸体を鑑賞したのだった。
翌日、志保は買い物への道すがら、あの公園を通った。
予想通りもう、占いブースは撤去されていて、まさに一期一会だった女性を思い出す。
明美ではないけれど、とてもよく似た女性に幸せになれると言われて、何だか照れ臭い。
そうして実際の姉との思い出も駆け巡っていった。
(………お姉ちゃん………)
木陰のベンチに座って、志保は空を見上げた。
今日の彼女はカジュアルな膝上までのデニムパンツに、ゆったりとした肩出しの、ラフだけれど柔らかい素材の物を着て、平次のキャップを被っている。
彼は平日なので大学に行っていて、特に約束もしていない。
そして、志保は姉に向けて、心の中で語り掛けた。
(私……幸せになったわ…自分でも意外な展開だったけど)
苦笑しながらも、幸せそうな笑みを浮かべる。
(彼…見てくれたかしら?過去を塗り替えてしまう様な人よ……私、あの人と新しい人生、生きてみるわ)
自分の幸せを祈ってくれた姉と両親の為にも。
そうして、木陰とは言え夏は暑い。
志保は立ち上がり、早々に買い物をして帰る事にした。
博士にお昼を作ってあげて、研究の続きをしようと決めた。
それから志保は平次のキャップのつばを少し下げて、密かににっこりと笑った。
───────THE END
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