平志小話集
A Happy Way(4)
それは勿論、この部屋の鍵を持っている志保で、彼女は眠っている彼に近付いた。
時計を見れば、8:40。
ちょっとだけ考えて、起こす事にした。
「服部君?」
「……んー……」
寝ぼけた声で、返事なのか寝言なのか判らない言葉を発する。
平日は5時には起きて朝練をしている彼だ、早過ぎる時間ではあるまい。
昨日デートを研究に切り替えてしまった事の詫びがあるのか、珍しく彼女は目を覚まさない平次に顔を近付けて、そっと唇を合わせた。
「……ん……?……」
唇で唇を食むみたいになぞれば、本来気配に聡い平次が完全に目を覚ますのも当然だ。
「おはよう」
行動とは裏腹に淡々と言われて、思わず平次は聞き返した。
「志保?」
「一段落ついたから」
端的に答えれば、平次に手を引かれた。
「おはよvv」
キスで起こされるなんて可愛い事をされたら、嬉しくて仕方ない。
「おおきにv間に合わせてくれたん?」
「違うわよ、たまたまよ」
抱き込まれ、照れて身をもがく志保を、平次はベッドに乗せてしまって、ぎゅうっと抱きしめた。
「あー…志保やーvv」
背中を撫でられて、志保は溜め息をついた。
やっぱり叩き起こせば良かったかしら、なんて気持ちが過るものの、逢いたくなかったら、態々来ない。
「朝食まだなんでしょう?」
「そやけど…それより…な?」
後頭部に手を宛てて志保にキスをする。
裸で寝ていた平次と密着していき、志保は恥じらいを覚えるけれど、こうなってしまったら逃げる事など不可能だ。
やさしいキスをされて、背中を撫でられる。
「……仕方ないわね……」
呆れている口調ながら何処か甘い呟きに、平次は微笑んだ。
「好きやで…志保v」
そう言ってもう一度キスをして、段々と深く貪っていく。
柔らかい唇と熱い口内をゆっくりと堪能しながら、志保の躰中を撫でる。
夏なので、着ている服も軽装だ。
乳房がギリギリ隠れる位置を真っ直ぐに横切ったラインにレースが施され、それ以外はプレーンなカメオピンクのシルクに、細い肩紐が2本ずつ付いたレディースタンクトップと、膝下位までのブルーグレーのフレアースカートを履いている。
そうして素足で、足の爪は綺麗に手入れされてほんのり淡い色が付いていた。
家事もするし研究もする志保の手の爪は綺麗に手入れされているが、ゴテゴテとネイルを付けたりはしない。
それは彼女にとっても都合が良いからだが、男からしても、そういうナチュラルな手入れは好ましい。
シルクの手触りを愉しみつつ手をズラしていき、スカートのホックを外した。
尻を撫でながらファスナーを下ろし、スルリとスカートを落とす。
パンティーはレース使いの小さめの物で、タンクトップに合わせてか、紫がかったピンクだった。
そのままスカートを脱がせてしまって、自分に跨らせた。
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