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平志小話集
More Sweet(ラスト)
「…捕まえて…逃がさへんよ……オレの側に居ってな?」

髪がサラリと落ちて覗いた項にキスをして、背中から回った手が乳房を掴み、揉みしだく。

脚を開いた膝立ちの形でパンパンと股間を突かれ、曲線を描いて反った躰で肩を平次に預け、美巨乳がゴツい手に包まれてむにむにと形を変えている。
志保の手は平次の腕に掛かって、体勢の淫らさに自覚のないまま甘く喘いだ。

乳首も指で嬲られながら、雌穴の襞をグニュグニュと蠢かせて褐色の肉棒を飲み込んでは引き出され、志保の声が艶やかに部屋に響く。
快楽で蕩けた顔が見えないのが残念に思って平次は誘った。

「志保…こっち向き…」

少し躰を捻って顔を振り向けた彼女に口づけて、肉矢の突く角度も微妙に変わる。
それを今度はベッドに寝かせてしまい、片脚を持ち上げ松葉崩しの体位にして腰を振った。

「あっ、あっ……あァ……」
熟した陰唇が浅黒い巨根に捲られて、グチュグチュと淫らな飛沫を上げる様が見える様になり、平次の攻めに激しさが増した。
乳房を揺らし、ベッドにのたうつみたいに感じまくる志保が可愛くて、ぷっくりと膨らんでいるクリトリスを指で嬲る。

「あぁっ……ダメっ…ダメぇ…!」

そうして膣奥までガンガンに攻められ、愛液でぬめった陰核を摘まれ、志保の躰が痙攣を起こした。
その収縮を受けて平次の牡茎も脈動し、ドピュッという勢いで雄汁を撃ち付ける。

「あっ…あー───…」
熱い平次の男根と雄ミルクで満たされて、えも言われぬ快楽の表情をする志保に覆い被さり、紅い唇に自分のそれを重ねた。
絡まる裸体は正常位の形に変わり、志保の膣内の脈動を感じながら甘い口づけを交した。

彼女の為に暫くはやさしく肩から脚の付け根まで撫で摩り、ゆっくりと男根を抜けば、くぷっと精液が零れて愛液でドロドロの女陰から尻の方へと滴った。

髪を撫で、額や耳にキスをしていく。

激しく自分を求め、けれどやさしくも抱いてくれる平次に愛情が込み上げた志保は、彼に抱きついた。
平次は彼女を抱き返して柔らかい躰の感触を愉しむ。
それから志保の躰を拭ってやって、布団の中で抱きしめ合い、ぬくぬくとした中で共に眠った。



夜明け頃、ふと目が覚めて周りを見てみれば、まだ早い時間だと認識した。
そうして志保は裸体を合わせる様にして眠っている男の顔を見た。

普段の男らしい精悍な顔とは違い、寝顔は何処かあどけなさが残る若々しい青年だ。
とてもあれ程エロい男だとは思えない。
そんな事を思った志保は小さく笑った。

それからまた平次の顔をじっと見つめて、痺れない様に下になっている彼の手を外す。
その掌を自分の頬に当て、大事そうに自分の手で包み込んだ。


「……貴方こそ……こんなに好きにさせて、どうしてくれるのよ…」

この男を失ったら自分はどうなってしまうのか怖い位だ。
自分がこんな風に、只の恋する女になってしまうなんて、信じられない。


「そんなん…ずっと一緒に居るから大丈夫や」

寝ている筈の男の声にビクッとして手を離すと、平次にまた抱き込まれてしまった。
「貴方…目が覚めて…////」

眠っているからこその小さな呟きだったのに、恥ずかしくて真っ赤になる彼女に、平次は嬉しそうに端正な顔を笑み崩した。
それから真剣な表情に変わって彼は言った。

「一生大事にする…せやから泣かんといて…」
「泣いてなんか……」

平次は志保の頬を撫でて、そっと口づける。

「最高のバレンタイン…ありがとな」

そんな事を言われて志保は、平次の胸に顔を埋めて隠してしまった。
本当に泣きそう……そんな風に感じながらも愛する男の腕の中が幸せで、一言だけ返した。

「………バカ……////」

そんな素直じゃない返しでも、平次は幸せそうに笑って、志保の髪をやさしく撫でた。




───────THE END

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