パラレル物
Warmth(5)
やっと一段落だ。
完治まではもう少し、たまには仕事を忘れてゆっくりするのも良いかも知れない。
久し振りに新一は、平次と共にゆっくり家で過ごした。
家事とかしてる時以外は、平次は新一にずっと寄り添っていた。
多分、本当に心配だったのだろう、新一は平次の躰を撫でてやりながら改めて言った。
「心配させて悪かった……一人でなんか逝かねーから…」
平次はそんな新一の手をペロペロと舐めた。
「くすぐってーよ」
笑いながら新一は平次を抱きしめてやる。
全力で自分を愛してくれるこの犬を、自分も愛していると新一は感じていた。
そんな日々が幾日も過ぎ去り、すっかり回復した新一は風呂に入った後、鏡に映る自分の躰を見た。
腹に傷痕は残ったけれど、上々と言えるだろう。
「……ま、アイツの相手は丈夫な時じゃねーと無理だからな////」
呟いて頬を染める新一は、やっと想い人に逢えるという気持ちでドキドキしていた。
平次は先にシャンプーして毛を梳かしてやったし、準備万端、なんて思ったら妙に恥ずかしくなり、新一はそそくさとバスローブを身に着けた。
冷静に考えれば、かなり変態な行為なのかも知れない。
けれど惚れてしまったものは仕方ない。
『彼』は人間なのだ、少なくとも半分は。
それから脱衣所を出た新一は、平次に声を掛けて寝室に入った。
先にベッドに腰掛けて、躰で扉を閉める平次を見る。
「……待たせたな……来いよ…」
新一は自らバスローブの紐を解き、前をはだけさせた。
そうして脚を大きく開いてやる。
平次のエメラルドの瞳が妖しく光った様に感じた。
すると平次は新一に近付き、彼の男の証明をペロリと舐めた。
久し振りの快楽に、新一はベッドに仰向けになった。
股間に大きな狼犬が蹲り、ピチャピチャと卑猥な音を立てているのは、まるでマニアックなAVの様だ。
けれど、既に自分の手で抜くよりも平次に舐められる方がはるかに気持ちイイのだ。
目を閉じて受け入れている新一は、甘い喘ぎを漏らしてシーツを手で掴んだ。
「ん…っ、あ……平…次っ…v」
長い舌が彼の弱点を巧みに責めてきて、ギン勃ちの肉棒からタラタラと汁が零れ、それも舐め取られてしまう。
「んあっ、へ……じっ……イク…っ……」
ねっとりと舌が絡まり擦られる刺激で、久し振りの濃い精液がたっぷりと平次の口の中に広がった。
ゴクリとそれを飲み込む音がして、頬が羞恥で紅く染まるけれど、気配の変わった彼に、新一はゆっくりと目を開けた。
「……平次……」
色黒で精悍な、筋肉の引き締まった体躯の人間…否、黒い耳と尻尾が生えている他には、だが。
切れ長の綺麗なエメラルドの瞳がやさしく細められ、新一に笑顔を向ける。
それから彼は想いを語った。
「……ホンマ、胸が張り裂けるてこないな事かて思たで?オレが側に居ったら、弾なんか飛び込んで歯で銜えて捨てたったのに」
(おいおい、そんなコトまで出来んのかよ;)
と引き攣り笑いをした新一だが、素直に彼に抱きついた。
「ごめんな…読みが甘かった。けどもう大丈夫だからさ…」
珍しく甘えた様子は詫びのつもりだろうか。
「…詫びで抱かせてくれても嬉しないんやけど…」
ぼそっと言う平次に、新一は笑んだ。
「バーカ、そんなんで抱かせるか、オレを誰だと思ってやがる」
オレがおまえに逢いたかったんだ、なんて正直に言う程素直ではない新一のそんな言葉に、平次も笑った。
「───工藤新一様?」
戯れながらそんな言い合いをしていると、新一が平次の顔を寄せた。
「……いいから……もう……」
そう言って熱く口づけを交わし、それに酔いながらも新一は平次の張りのある巨根を手探りで撫でた。
トロトロの唾液が幾筋も糸を引いて、顎にも流れて汚していく。
「はふっ……」
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